こんにちは。ヤマザキです。
今回は『イースVIII -Lacrimosa of DANA-』のクリア後の評価・感想・レビューになります。
この記事では本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
気になる方は購入の参考にしてみてください。
- 『イースVIII -Lacrimosa of DANA-』の評価・感想が知りたい人
- 『イースVIII -Lacrimosa of DANA-』の購入を検討されている方
はじめに
『イースVIII -Lacrimosa of DANA-』は、2016年7月21日に日本ファルコムより発売されたアクションRPGです。「イース」シリーズは、赤毛の冒険家「アドル・クリスティン」がその生涯で体験した幾多の冒険を「冒険日誌」として追体験していく、長年にわたり根強いファンを持つ人気シリーズです。
本作『イースVIII』は、そんなシリーズのナンバリング8作目にあたり、近年発売された作品の中でも特に評価・人気が高い一作として知られています。筆者はこれまで同社の「軌跡」シリーズはプレイしていましたが、「イース」に触れるのは今回が初めてでした。
本作の物語は、航海の途中で船が難破し、呪われた無人島「セイレン島」に漂着したアドルが、他の漂流者たちと共に島の謎を解き明かすべく冒険を繰り広げる、というものになっています。
本作を遊んでみての、結論から言えば、「JRPGの面白さが凝縮された、文句なしの傑作」でした。
緻密に作り込まれた世界観、過去と現在が交差する壮大な物語、爽快なアクションバトルに膨大なやりこみ要素。そのすべてが高水準でまとまっており、久しぶりに「王道のJRPG」が持つ楽しさを存分に体験できたと感じています。
今回は、そんな本作の魅力について、紹介していきたいと思います。
『イースVIII -Lacrimosa of DANA-』の魅力
ここからは本作の魅力について、見ていきましょう。
その1:過去と現在が交差する、王道で熱い物語

物語の序盤は、セイレン島に漂着したアドルが、他の漂流者たちと協力して拠点となる「漂流村」を作り、島からの脱出を目指すサバイバル生活を行うところから始まります。少しずつ行動範囲を広げながら、漂流者を集め、村を大きくしていき、閉ざされた島の謎を解明していく。この手探りの感覚は、まさに冒険と呼べるものになっていて、プレイヤーを強く引き込むものになっていました。

そして物語が後半に差し掛かると、アドルが夢の中で古代を生きた巫女「ダーナ」を体験するという、もう一つの視点を得たことで、物語が大きく動き出します。なぜアドルはダーナの夢を見るのか? ダーナが生きた時代に何があったのか? 現代のセイレン島に残る遺跡の謎。二人の主人公の視点が交差しつつ、やがて一つの壮大な真実に繋がっていく展開は、王道ながら非常に熱く、夢中で物語を追いかけてしまいました。
プレイ後には、確かな達成感と共に、美しくも切ない喪失感が胸に残ります。これほど物語の余韻に深く浸れる作品は、本当に久しぶりでした。
その2:簡単操作で爽快なバトルシステム

本作のバトルは、シンプルなボタン操作で多彩なアクションを繰り出せる、爽快感を重視したデザインが特徴です。基本は通常攻撃と回避を駆使して戦うことになり、本作ならではのポイントが2つあります。
一つ目の特徴が、バトル中にワンボタンで操作キャラクターを瞬時に切り替えられるという点です。各キャラクターには「斬」「打」「射」いずれかの攻撃属性が設定されており、これは敵の弱点属性に対応しています。硬い敵には「打」、素早い敵には「射」といったように、状況に合わせてキャラクターを切り替え、弱点を突いて戦う戦略的な楽しさがありました。

二つ目の特徴が、豊富な「スキル」の存在です。スキルは、特定のボタン(R1ボタンなど)と攻撃ボタンを組み合わせることで発動でき、プレイヤーが自由にセットをカスタマイズできます。物語の進行と共に習得できるスキルの種類はどんどん増えていくため、戦闘が単調になることはありません。どのスキルをセットするか、仲間とどう連携するかを考える点はシンプルながら楽しいポイントでした。
これらのシステムにより、アクションRPGが苦手な人でも直感的に爽快なバトルを楽しめる一方、得意な人はテクニカルな戦い方ができるという、非常に間口の広いバトルシステムが実現されていると感じました。
その3:個性豊かな仲間たちと、イベントの作りこみ

セイレン島で出会う漂流者たちは、気品あふれるお嬢様から豪快な漁師まで、非常に個性的で魅力にあふれています。特筆すべきはその人数で、共に生活する漂流者は最大で24人にも及びます。(一般的なRPGでもその半分程度が多い印象)これほど多くのキャラクターが登場するにも関わらず、一人ひとりの個性はしっかりと差別化されており、その作り込みにはただただ圧倒されます。

また、最初は寄せ集めだった彼らが、共に困難を乗り越える中で一つの「家族」のようになっていく過程は、見ていて心温まるものがありましたし、キャラクターそれぞれに用意されたイベントや、メインストーリーが少し進むだけで変化する膨大な会話テキストを通じて、彼らのことを深く知ることができた印象です。このテキスト量こそ、日本ファルコム作品ならではのNPCの魅力であると思っていて、キャラクターや世界への没入感を高めるという点では素晴らしい効果を発揮していたと思います。
その4:やりこみ要素と探索の楽しさ

本作のセイレン島はオープンワールドではありませんが、それに匹敵するほど広大です。そんな広大なマップを探索しながら地図の空白を一つずつ埋めていく感覚は非常に良かったです。
探索を進めると「冒険具」と呼ばれる特殊なアイテムが手に入り、これによって水中での呼吸や水上歩行などが可能になります。今まで行けなかった場所に行けるようになることで、探索範囲がどんどん広がっていく感覚を再現できていました。

さらに、村を魔物から守るタワーディフェンス風の「迎撃戦」や、逆に敵の巣を攻める「制圧戦」、膨大な数のサブクエストにマルチエンディングなど、やりこみ要素も満載です。広大な島を遊びつくすためのコンテンツが、これでもかと用意されており、コンテンツ量の豊富さもさすがの一言です。
その5:冒険を彩る、作品を支える音楽の魅力

『イース』シリーズは音楽の評価が非常に高いことで知られていますが、本作も例外ではありません。冒険の始まりを告げる勇壮な曲、広大なフィールドを探索する際の穏やかで美しい曲、そしてボス戦を盛り上げる激しいロック調の曲など、どれも耳に残る名曲ばかりでした。
素晴らしいBGMの数々が、セイレン島での物語を感動的に演出してくれていました。作品の雰囲気を決定づける働きをしていて、個人的にかなり印象に残りました。
不満点・気になったところ
全体的に非常に満足度の高い作品でしたが、完璧というわけではなく、いくつか気になった点もありました。
- グラフィックについて
本作は元がPlayStationVitaで発売されたタイトルということもあり、現在の基準で見るとグラフィックは少々見劣りするかもしれません。物語やゲーム性の素晴らしさで十分に補われていますが、美麗なグラフィックを最優先する方には、少し物足りないかもしれません。 - 操作性と一部のバグ
デフォルトのキー割り当てが少し直感的ではないと感じました。キーコンフィグで変更可能ですが、ここは要注意です。また、ごく稀にですが、キャラクターが地形にはまって動けなくなるなどの軽微なバグにも遭遇しました。 - 一部理不尽に感じるボス戦
本作の難易度は全体的に遊びやすく調整されていますが、一部のボス戦においては理不尽さを感じることがありました。非常に狭い足場で戦わされたり、回避が困難な攻撃を多用してきたりと、爽快感を損なう場面があったのは少し残念なポイントでした。
まとめ

いかがだったでしょうか。今回は、『イースVIII -Lacrimosa of DANA-』のレビューをお届けしました。
バトルバランスに一部気になる点はあるものの、それを補って余りあるほどの魅力に満ちた作品です。仲間と未知の島を開拓していく冒険のワクワク感、過去と現在が壮大に交差する熱い物語、そしてそれらを彩る魅力的なキャラクターと音楽。これほど「冒険してよかった」と心から思える強い満足感を与えてくれる作品は、そう多くはありません。
王道のJRPGが好きな方、胸が熱くなるような冒険譚を体験したい方には、自信を持っておすすめできる傑作です。この記事を読んで少しでも気になった方は、ぜひご自身の手で、体験してみてください。


