こんにちは。いかだです。
今回は、『Kharon’s Crypt – Even Death May Die』のクリア後の評価・感想・レビューになります。
この記事では本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
気になる方は購入の参考にしてみてください。
- 2Dゼルダをやったことがある方
- GBC時代のゲームが好きだった方
- 英語でプレイするのに抵抗のない方
はじめに
『Kharon’s Crypt – Even Death May Die』は、2022年にSwitch、Steamに発売されたゲームです。
ゲームボーイカラー(GBC)時代の『ゼルダの伝説』シリーズから多大なインスパイアを受けた、トップビュー形式のアクションアドベンチャーゲームになります。
プレイヤーは実体を失った「霊体」として、ダンジョンからの脱出を目指します。見た目やシステム面でのリスペクトが強く、レトロゲームファンにはたまらない雰囲気を放っています。
本作をクリアまでプレイした結論から言えば、「GBCゼルダへの愛と、独自の『憑依システム』が見事に融合した良作。ただし、言語の壁とシビアな難易度が人を選ぶ、歯ごたえのある一作」だと感じました。ドット絵の美しさや謎解きの面白さは本物ですが、日本語非対応である点や、一部理不尽にも感じるトラップなど、気になる点があったのも事実です。しかし、お手頃な価格でありながら、その内容は価格以上の密度を持っています。
今回は、そんな本作の魅力と、気になったところについて詳しく見ていきましょう。
GBC時代のゼルダを強く意識して作られている


本作の大きな特徴として、ゲームボーイカラー(GBC)時代の『ゼルダの伝説』を強く意識して作られている点があげられます。見た目やサウンド、UIのデザインはもちろん、アイテムをA・Bボタンに割り当てる操作体系に至るまで、当時の手触りが徹底的に再現されています。しかし、単に模倣するだけではありません。そこへ本作独自のシステムが融合することで、全く新しい作品へと昇華されています。
ゲームプレイは、アイテムを駆使してダンジョンの仕掛けを解いていく「昔ながらの2Dゼルダ」そのもの。謎解きに詰まると先へ進めなくなりますが、だからこそ自力で解けた時の気持ち良さは格別で、「次も解いてやるぞ」と夢中にさせてくれます。
本作の雰囲気が気になる方で、Nintendo Switch Onlineに加入されているなら、実際に『夢をみる島DX』や『ふしぎの木の実』を触ってみると、本作が目指した空気感をより深く理解できるかもしれません。
『Kharon’s Crypt – Even Death May Die』の魅力
ここからは本作の魅力について、見ていきましょう。
その1:GBCゼルダへのリスペクトと、独自の「憑依」システム

本作の最大の特徴であり、魅力なのが「憑依システム」です。
主人公の基本形態は「霊体」であり、この状態では敵に攻撃されず、ゲージを使って無敵化することで穴の上も移動できますが、こちらからダメージを与えることはできません。

そこで重要になるのが、敵への「憑依」です。敵を攻撃しダウン状態にさせることで、その身体に乗り移ることができます。憑依することで初めて、剣武器を振るったり、宝箱を開けたり、仕掛けを動かしたりといった物理的な干渉が可能になります。
憑依中は自分のHPの代わりに、乗っ取った敵(憑依体)のHPが消費されます。憑依体のHPが尽きると霊体に戻ってしまうため、常にHP管理が求められます。

面白いのは敵によって足の速さやHP、通れる範囲などが異なる点です。時には強い敵の体を求めて乗り換えたり、あるいは特定の通路を通るためにあえて憑依を解除したりと、状況に応じた戦略的なプレイが楽しめました。
その2:懐かしくも新しい、カスタマイズ性の高い装備システム

本作のインターフェースや操作感は、まさにGBC時代の『ゼルダ』そのものです。
メニュー画面でA・Bボタンにアイテムを自由に割り振るスタイルは、当時のファンなら思わずニヤリとしてしまうでしょう。

本作ではさらに、2つのセットを切り替えることで合計4つのアイテムを即座に使用可能です。「セット1は剣と盾」「セット2は爆弾とチャクラム」のように、自分のプレイスタイルに合わせてリアルタイムにカスタマイズできるのは非常に快適でした。
アイテム自体も、爆弾や光を反射するミラーといったお馴染みのものから、本作独自のユニークなものまで多岐にわたります。これらを駆使してダンジョンの奥へと進んでいく感覚は、探索アクションの醍醐味を感じさせてくれます。
その3:探索意欲をそそるダンジョンと謎解き

ダンジョンの探索要素もしっかりと作り込まれています。
基本的には「アイテムを入手し、行ける範囲を広げる」という王道の設計ですが、謎解きには観察眼が求められます。例えば、ヒビの入った壁に爆弾を使って新たな道を作ったり、レーザーをミラーで反射して仕掛けを作動させるなど、一筋縄ではいかないギミックが待ち受けています。

仕掛けをスルーしてもマップには「!」マークが付くので、探索における煩わしさは感じられません。
また、『ゼルダ』シリーズではおなじみの「わらしべイベント」のような、アイテム交換のサブクエストが用意されていたり、コレクション要素として散らばる「本」のページ集めがあったり、隠しエリアが発見できたりなどマップを隅々まで埋めたいという欲求を刺激してくれます。
その4:一筋縄ではいかない、達成感のあるボスバトル

ダンジョンでは手強いボスが待ち受けています。
中ボス戦では武器での攻撃のみで倒せるものが多いですが、大ボス戦になると入手したアイテムを駆使して攻略法を見つけ出す『ゼルダ』的な攻略法になります。

さらに本作特有の「憑依」の要素が加わることで、難易度は高めです。ボスの攻撃は非常に激しく、憑依体のHPが尽きた時には、霊体の状態でボスの攻撃を避けながら敵に憑依する的確な操作が求められます。それだけに、苦労して倒した時の達成感はひとしおでした。
気になったところ・不満点
その1:日本語非対応によるハードルの高さ

本作は残念ながら日本語に対応しておらず、全編英語でのプレイとなります。
なので、ストーリーの細部は英語が得意でないと理解しづらい部分があります(「脱出する」という目的自体は明確ですが)。
また、謎解きに関しても、ヒントがテキストで示される場合があるため、英語が苦手な方は詰まってしまう可能性があります。「2Dゼルダ」の経験者であれば、「このブロックは押せそう」「ここは爆弾だな」となんとなくの勘で進めることも多いですが、完全初見の方には少々厳しいかもしれません。せっかくの素晴らしいドット絵の雰囲気があるだけに、日本語で楽しみたかったというのが正直なところです。
その2:シビアすぎるトラップとバランス調整

全体的に難易度は高めですが、中には「理不尽」と感じてしまう要素も散見されました。
憑依しなおす手間になるだけの初見殺し的トラップが存在していて、草や壺だと思って近づくと爆発する敵や、微妙に視認しにくい落とし穴など、試行錯誤というよりは「死んで覚える」タイプのストレスが溜まる仕掛けが多いです。
セーブには「LUIN SCROLL」という消費アイテムが必要になります。アイテムは購入可能ですが、買うたびに価格が上昇していく仕様のため、気軽にセーブをできないのが不便でした。
その3:ボス戦と憑依システムの噛み合わせ

ボス戦は迫力があるものの、システム面での不満も残りました。
霊体のままではボスにダメージを与えられないため、必ず何かしらの敵に憑依する必要があります。しかし、ボスの攻撃が激しく憑依体があっという間に破壊されることも多く、その都度、周囲の雑魚敵に憑依し直す作業が発生します。
これが「戦略」というよりも「手間」に感じられる瞬間があり、アクションのテンポを削いでいるように感じることもありました。
まとめ

いかがだったでしょうか。今回は、『Kharon’s Crypt – Even Death May Die』のレビューをお届けしました。
GBC時代の『ゼルダの伝説』への深いリスペクトを感じさせるビジュアルと操作感、そこに「憑依」というユニークなスパイスを加えた、意欲的なアクションアドベンチャーです。
日本語がない点や、セーブ制限・初見殺しのトラップといった厳しめのバランス設定は人を選びますが、それらを乗り越えてでも挑みたくなる魅力と、クリアした時の確かな達成感があります。
価格もお手頃ですので、レトロな探索アクションに飢えている方や、高難易度な謎解きアクションに自信のある方は、ぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。


