【ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生】クリアレビュー・評価|デスゲームのシナリオが見せる緊張感と推理要素を見事に融合させた名作

レビュー
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こんにちは。ヤマザキです。

今回は『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』のクリア後の評価・感想・レビューになります。

ダンガンロンパは昔から興味があったのですが、少し怖くてなかなか手を出せていなかったんですよね…。それが最近、同じくスパイク・チュンソフトの最新作『超探偵事件簿 レインコード』をプレイしましてこちらがすごく面白かったので、今回触れてみました。
今回のレビューはダンガンロンパシリーズの1作目無印版のレビューになります。

そんな本作ですが、結論から言うとめちゃくちゃ面白かったです。
ただ、レインコードからは想像できないくらい違った作風でちょっとびっくりしてしまいました。
かなり責めたダークな作風とアツイ展開など本作でしか味わえない魅力がたくさん詰まっている作品になっています。

この記事では本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
気になる方は購入の参考にしてみてください。

※シナリオのネタバレはできる限りしないようにしていますが、気になる方は注意を

この記事はこんな人にオススメ!
  • ダンガンロンパシリーズに興味がある人
  • ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』の評価・感想が知りたい人
  • これからダンガンロンパを遊ぼうとしている人
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『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』の詳細

動画はPSP版
タイトルダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校
ジャンル推理アドベンチャー
発売日2010年11月25日
発売元スパイク・チュンソフト
クリア時間20時間程度(ストーリークリアまで)
採点80点

ダンガンロンパとは?

ダンガンロンパはスパイク・チュンソフトより発売されているアドベンチャーゲームのことで、デスゲーム系の緊張感あるシナリオと推理要素が特徴な作品になっています。
これまでにナンバリングやスピンオフで数多くの作品が出てきた超人気シリーズとも言えます。

そんな大人気シリーズの人気の橋掛けになったのが今回紹介する『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校』になります。
本作は2010年11月25日にPSPで発売されたシリーズ第1作目で、これからダンガンロンパシリーズをプレイする方は本作からプレイすることをオススメします。
そんな本作ですが、2022年12月24日に配信が解禁され、実況などで一時期話題になっていましたよね。

見ての通り、発売したのは13年も昔でかなり古い作品です。
しかし、今なお人気な作品だけあって古さを感じさせんない魅力が詰まっている作品でした。

『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』のあらすじ

本作は超高校級の才能が集まる学園「希望ヶ峰学園」に入学した主人公「苗木誠」が巻き込まれるデスゲームを描く作品
入学初日に校舎に入った途端に気を失い、気が付くと15人の同級生とともに学校に閉じ込められていました。窓は鉄板で塞がれ、あらゆる面で外界と遮断されていた学校から抜け出す方法はただ一つ「誰にもバレずに人を殺すこと」。その後行われる学級裁判にてバレなければ犯人は無事、卒業し、学校から脱出できるが、バレた場合は公開処刑されてしまう。

そんなデスゲームから主人公は生き残れるのか。黒幕の目的と事件の真相に迫る作品

今からプレイするなら『ダンガンロンパ トリロジーパック 』がオススメ!

本作『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』は元はPSPのゲームですが、数多くの媒体で移植されたり、派生作品と一緒に売られるなど色々な形式で発売されているので、正直どれで遊ぶのが良いか分かりにくいかと思います。

ずばり筆者がオススメするのは『ダンガンロパ トリロジーパック』です。
こちらは Nintendo Switchで発売されているもので、ナンバリング3作品と番外編のミニゲームの4作品がセットになったものでこれからダンガンロンパをプレイしてみたい方にとってぴったりな内容になっています。

▪セット内容
『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 Anniversary Edition』
『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園 Anniversary Edition』
『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期 Anniversary Edition』
『ハッピーダンガンロンパS 超高校級の南国サイコロ合宿』
※ダウンロード版限定で少し値段が高くなりますが、単品でも購入できます。


PS4PS Vitaでプレイする場合は1と2がまとまった「ダンガンロンパ1・2 Reload」でプレイしましょう。PS4・PS Vitaのみ持っている方はこちらも検討してみてください

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評価点

その1:デスゲーム×推理 ありそうでなかった組み合わせが生み出す面白さ

本作の一番の面白いところはデスゲームの緊張感あるシナリオと推理アドベンチャーとして事件の謎を解いていく感覚が見事に融合している点にあると思います。

デスゲーム系の面白いシナリオも推理アドベンチャーとして面白い作品自体はこれまでにも存在していました。
しかしながらそれぞれを組み合わせるという発想とそれをゲームとしてバランスよく成り立たせた調整の部分が本作ならではのものかもしれません。

それぞれ後述しますが、デスゲームとしてのシナリオの魅力と推理アドベンチャーとして真相に迫っていく楽しさがあるからこそ、本作はここまで人気シリーズになったのかもしれませんね。

その2:絶望的な展開が生み出す緊張感あるシナリオに目が離せない

本作のデスゲーム作品だからこそ、一言でいえば非常に怖いです…

窓もない圧迫感ある学校の中に閉じ込められ、疑心暗鬼の中、いつだれが死ぬか分からない怖さは本作でももちろん存在します。

そんな本作の怖さを象徴するのが、お仕置きのシーンでしょう。
人をバレずに殺すことができなかった場合、その犯人はお仕置きを受けることになり、公開処刑という形で殺されてしまいます。

この処刑が一言でいえば非常に狂気的です。
演出がコミカルになってるのがまた怖く、黒幕が見せしめにすることを楽しんでいることが伝わってくるようなものになっています。

その狂気的ともいえる演出は非常に怖いですが、このようなことをする黒幕の目的はなんなのか、黒幕は誰なのか、そのシナリオの謎に引き付けられてしまい、結果として目が離せなくなっていきます。
そういった怖さが緊張感を生み、飽きずに読み続けてしまう面白さにつながっています

徐々にデスゲームの真相に迫っていく展開は圧巻で、終盤はぶっとうしでエンディングまでプレイしてしまいました。

また個人的に本作は終わり方が好きなんですよね…
謎がすべて明らかになったうえで、主人公たちがそれまでの絶望をどう受け止めて進んでいくのかそこが描かれる物語には必見です。

その3:学級裁判で議論の矛盾を突くことで、真相に迫る推理要素

本作のもう一つの面白さが推理アドベンチャーとして部分です。
推理アドベンチャーとしてどのようにプレイヤーに推理させるのか、ここの作りが非常に斬新で面白いです。

本作の場合、学級裁判で起きた事件の犯人を話し合いで決める必要があります。
リアルタイムで進む話し合いの中で、矛盾点を探し、該当箇所にそれを否定する根拠である言弾(情報)を打ち込むシステムになっています

このシステムですが、プレイヤー自身が事件をしっかりと理解し、推理していくことが求められるものになっています。そのため、ゲームを進めていくと自然とプレイヤー自身の手で事件の真相が明らかになっていくというものになっていてこの感覚は本作でしか味わえないものかもしれません。
事件が起きたとき、早く自身の手で真相を推理していきたいと思わせてくれるのは素晴らしい点ですよね。

その4:個性が強いキャラクターの魅力

また、個性豊かなキャラクター達も本作の魅力を引き立ててくれています

本作の舞台は超高校級の才能が集まる学園「希望ヶ峰学園」。「超高校級のアイドル」「超高校級の野球選手」など肩書やキャラデザを見ただけでも癖が強いですよね…
それぞれの性格も相まって非常に魅力的なキャラたちがたくさん登場します。

加えて登場キャラには豪華声優陣が起用されており、大山のぶ代さん、中井和哉さん、沢城みゆきさんなどすさまじいメンツです。

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不満点・問題点

その1:グロイな展開が苦手な人にはおすすめできない

本作は前述した通り、そのシナリオには魅力が詰まっているのですが、やはり過激な傾向にあります。

特にお仕置き部分は、無残な処刑のされ方をすることも多いので、観ていてきつい部分もあるでしょう。絵柄のグロさはそこまでないものの内容的にそういったきつさを感じてしまう人は多いと思います。

気になる方はあらかじめ注意しとくと良いかもしれません。

その2:言弾を記憶する仕様について

本作の学級裁判は、発言おける矛盾点を根拠となる情報(言弾)を打ち込むことによって否定し、議論を進めていきます。

ただこの言弾なのですが、議論中の別の発言の一部の単語を切り取り、持ってくる(記憶)という仕様があります。
これが一言でいえば非常にややこしいのです。

言弾は基本的に情報なのですが、単語の場合、それが何を示しているのか説明が不足しているときが多いです。

元々の形式的には発言を主人公の持つ情報で否定するのですが、ここが曖昧になってしまってせいで、どこを何の情報で否定したのか、その本質が見えにくくなってしまっており、この仕様は改良が必要だと感じました。

その3:マシンガントークバトルについて

シリーズ特有の音ゲー要素。
これに関しては正直、面白さが分かりませんでした。

今までのシステムは推理していくという体験をうまくゲームに落とし込んだものになっていました。
しかしながら本仕様はただの音ゲーです。

推理していたら何の関係もない音ゲーが始まるのでさすがに困惑してしまいました。
これがまたかなりシリアスな場面に差し込まれるので、雰囲気を壊してしまっていたかも。

総評:ダークなシナリオと謎に迫るゲーム体験は唯一無二の魅力がある作品

いかがだったでしょうか。今回は『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』の評価・感想・レビューをお届けしました。

ダンガンロンパシリーズ1作目となる本作はデスゲームのダークさと緊張感を持ちつつ、真相に迫っていくシナリオは目が離せないですし、推理アドベンチャーとして事件の謎を一つ一つ解いていくゲーム体験は革新的で面白いものとなっていました。

筆者はかなりADVをプレイするのですが、既存のADVの枠組みにとらわれないゲームの作り方に驚かれました。ぜひこのゲーム体験を皆さんも体験してみてください。

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