こんにちは。ヤマザキです。
今回は2023年2月10日にWB Gamesより発売された『ホグワーツレガシー』クリア後の評価・感想・レビューになります。
本作はハリーポッターシリーズの100年前が舞台になっている作品でファンの方は気にしていた方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、すさまじい再現度だと感じました。
また、ゲームとしてもハリーポッターシリーズを見たことがないひとでも楽しめる内容になっており、だれにでも楽しめる内容になっていました。
本作における筆者のクリア時間は30時間ほど。ストーリークリアまでのプレイ時間になりますが、筆者はやり込み要素でかなり寄り道していたので20時間程度でクリアできるのではないでしょうか。
この記事ではそんな本作の良いところや悪いところを中心に書いていきます。
『ホグワーツレガシー』の基本情報
タイトル | ホグワーツレガシー |
ジャンル | アクションRPG |
発売日 | 2023年2月10日(PC、ps5、Xbox X) |
発売元 | WB Games |
クリア時間 | 20時間程度(ストーリークリアまで) |
採点 | 91点 |

『ホグワーツ・レガシー』の評価
本作の評価を一言で表すのであればハリーポッターの世界を物語・アクション・フィールド全てのゲーム体験を通して忠実に再現している作品と言えます。
初めに本作はハリーポッターという原作あり、その世界の100年前を舞台にゲームが作られています。
原作にも登場するホグワーツ城やその周りのオープンワールドの作りこみはすさまじく、アクションを見ても原作を第一に考えられているのが伝わってきます。
しかし、原作をリスペクトするあまり、ゲームとして見たときに懸念点も生まれてしまっており、そこには注意が必要です。
原作ファンなら購入必須の出来になっていますし、ファンじゃなくても十分に楽しめる作品になっていると思います。
『ホグワーツ・レガシー』の良いところ
尋常じゃない密度で作られたハリーポッターの世界
このゲームにおける一番のすごさはホグワーツやその周りの世界をゲームとして作りこんだことにあると思います。
ハリーポッターの世界をゲームとして体験してもらうことに重点をあてたゲームになっています。
特にホグワーツの作りこみは尋常ではありません。映画で何度も見たホグワーツ城を実際に探検することができます。原作ファンはもちろん、初見の人でも探索するだけでも魅力を感じられてるようになっています。「この場所は映画のあのシーンの…」というような体験が多発し、原作を知っている人を深く楽しめるでしょう。

また、ホグワーツの外の世界も非常に広い…
ほうきにのりながら世界を探索する体験は感動すること間違いなし!
戦闘や物語においてもホグワーツの生徒としての体験を一番に考えており、アクション一つとっても原作を忠実にゲームに落とし込んでいる印象です。一つ一つの体験が世界観を理解させるためにこだわられていて、多彩な演出などを含めて、目を奪われてしまいます。

ガードと弱点を突いて戦う魔法アクションは爽快!
アクションはこちらも爽快で面白いです。
ハリーポッターの戦闘を忠実に再現したものになっていて、原作に登場した魔法を使えるのはそれだけで胸厚ですね。基礎魔法とガードを駆使しつつ、敵の弱点を突くようなシステムは非常に面白いです。
本作なんと原作で登場した『アバダケダブラ』『クルーシオ』『インペリオ』の3つの禁忌呪文を使うこともできます。入手方法が特殊なのですが、入手してみても面白いかもしれませんね。

ストーリー・物語への作りこみもすさまじい
ストーリーに関しては主人公のホグワーツとしての日常が描かれます。
メインクエストをベースにしながら、その道中で発生するサイドクエストもプレイできるという構造です。ここですごいのが、その作りこみ。
メインクエストはもちろん。サイドクエストや立ち寄る村の人まで話しかけらるものはすべてフルボイス。キャラメイクできる主人公もフルボイスです。最低でも男女のボイスはあるでしょうし、そこは驚きました。サイドクエストの数も膨大で、すごい作りこみです…
肝心な物語ついてですが、主人公のホグワーツでの日常がベースになっています。
一応、悪との対峙という展開もあるのですが、授業を受け、友人と過ごし、ともに問題を解決していくような展開が多めです。
そういった日常を丁寧に描いているため没入感がすごく、プレイヤー自身がホグワーツの生徒として過ごしている感覚を強く味わうことができるでしょう。
ただ、ハリーポッターの世界観を表現するという側面では素晴らしいと思うのですが、目が離せなくなるようなほどのインパクトはなかったかもしれません。

やり込み要素の豊富さ
本作におけるやり込み要素はいくつかありますが、その数が非常に膨大です。
特にコレクション要素が膨大で、一つ紹介しますね。
一番好きなのがレベリオのページです。
ホグワーツ城や外における特定のポイントでレベリオを使うとそれがページとして現れるというものです。わかりやすいイメージで言うと観光名所を見つけると、それが写真として保管されるような感じです。
ページにはそれぞれの説明が載っていたり、観光地を巡る感覚で楽しむことができました。
全151種類ありますが、全部集めてしまいました。
広大なハリーポッターの世界を探索していく楽しみは他にもあり、杖の柄や呪文、マーリンの試練などその数は膨大です。

『ホグワーツ・レガシー』の気になったところ
アクションは奥深さに欠ける部分も…
アクションに関していえば、奥深さに欠けている印象があります。
杖を使ったアクションとしては原作再現としては完璧なのですが、どのように育てても、基本的なアクション性は同じまま。
そもそも原作で出てきた魔法が元になっているため種類は少ないです。
また、そこまで派手な魔法はないので、使おうとするとどれも似通った演出・性能になっている印象もあります。
また、育成面の要素がほとんどないのも残念なところです。レベルは基本的にメインクエスト消化でしか上がりませんし、前述した魔法の少なさもあり、主人公を育成していく楽しさはほとんどなくここがやり込んでいく楽しさの不足にもつながっているように思います。
ただ、原作があるゲームな以上、やれることは限られており、ここに関しては仕方ないとは思います。
やり込み要素に関しても…
やり込み要素が面白いという話をしましたが、ここに関しても奥深さに欠けるんですよね。
端的に言うと質より量になってしまっている部分です。
というのもレベリオのページ集めや杖の柄集めなどの収集要素は探索の楽しさを高めている反面。あくまでコレクションとしての楽しさなんですよね。
マーリンの試練に至っても、報酬が装備枠の増加になります。
謎解き自体はゼルダのブレス オブ ザ ワイルドの祠のような感覚で楽しむことができますが、あまりやる意味がないんですよね。
確かに装備枠が上がることはうれしいことなのですが、そもそもなぜ装備枠がすくないのでしょうか。
私からするとマーリンの試練の意味を持たせるために後付けで仕様を付け足したように感じます。
前述したアクション要素に成長性や奥深さがあれば、こういった探索におけるやり込み要素にも意味ができたのではないかと感じています。

寮(組み分け)による違いをもっと出して欲しかった…
これは不満点というより、要望に近いのですが…
本作は原作同様、寮(組み分け)要素が存在します。
最初に決めることができるのですが、ここの違いが薄い…
最初は談話室や寝室の内装が違い、テンションが上がるのですが、正直他はほとんど同じです。
メインストーリーも同じですし、全体を通して寮による変化が薄いのです。
原作ではイベントで寮ごとに競い合っているイメージがありましたし、その寮のメンバーとして過ごす感覚はもう少し欲しかったですね。
ちなみに皆さんは寮、何を選びました?
もちろん、ハッフルパフ一択ですよね!?

その他の知っておいてほしいこと。
ハリーポッターの物語ではない
注意してほしいのがハリーポッターの物語ではないということです。
あくまでハリーポッターシリーズの100年前が舞台になっており、関連するキャラは基本的に出てこないと考えてください。
物語の造りとしては原作や映画からは完全に独立している点は覚えておくと良いかもしれません。
『ハリーポッター』を知らなくても楽しめる?
本作はハリーポッターシリーズの世界が舞台になっており、原作や映画を知らない人で楽しめるのか、という点は誰もが気になる部分でしょう。
結論から言えば、十分に楽しむことができます。
前述した通り、物語としては完全に独立しており、原作とつながっているということはありません。
原作の知識がなくても全く問題ない造りになっています。
しかしながら、原作を知っていると新たな楽しみが増えることは間違いないです。
物語は独立しているとは言え、世界は一緒。舞台となるホグワーツは映画でもたびたび登場するため、少しでも知識があると「映画で見たことある場所だ!」といった体験を味わうことができるでしょう。
筆者のオススメとしては本作のプレイ前に映画の1作目「賢者の石」を見ておくことです。
物語としては独立していますので、全く気にすることはないのですが、世界観をなんとなく知っておくとより楽しめると思いますよ。
時間があれば検討してみてください。

総評:すさまじい原作再現度と作りこまれた世界観は必見
いかがだったでしょうか。今回は『ホグワーツ・レガシー』の評価・感想・レビューをお届けしました。
全体を通して、フィールドやゲームデザインをなど原作を再現するという面では120点の完成度かと思います。ホグワーツ城は隅まで丁寧に作りこまれ、その外の世界においてもハリーポッターの世界をこれ以上ないくらい表現していました。
物語としてもホグワーツの生徒の一人として授業を受け、悪に立ち向かう日常の体験は原作ファンはもちろん、シリーズをプレイしたことないひとでも楽しめるものになっていたと思います。
しかしながら、良くも悪くも原作に縛られてしまうアクション要素は幅が出せず、探索の楽しさもその量で勝負するものになってしまっている部分はありました。
1つのゲームとして見るのであれば、もう1つこのゲームならではの強みがあれば…とも感じます。
ともあれハリーポッターのファンの人は100%楽しめるゲームになっていましたので、ぜひ興味を持ちましたら、買ってその感動を体験してみてください。
