こんにちは。ヤマザキです。
今回は、『ファイナルファンタジーII(ピクセルリマスター)』の評価・感想・レビューになります。
この記事では本作の良いところや気になったところなど、率直なレビューをお届けします。
気になる方は購入の参考にしてみてください。
- 経験値やレベル上げとは違う、独特の「熟練度システム」を楽しみたい方
- チョコボやシドなど、シリーズお馴染みの要素が誕生した瞬間に立ち会いたい方
- 遊びやすく進化したピクセルリマスター版で、当時の理不尽さを気にせずサクサク遊びたい方
はじめに
『ファイナルファンタジーII』は、1988年12月17日にスクウェアから発売されたファミリーコンピュータ用RPGであり、シリーズの第2作目です。今回レビューするのは、202前作同様に鮮やかにリマスタリングされた「ピクセルリマスター版」となります。
長く続いた平穏が終わりを告げ、魔物を率いて世界征服に乗り出した「パラメキア帝国」。
物語は、帝国の襲撃によって故郷と親を奪われ、逃げ惑う4人の若者たちの姿から幕を開けます。辛くも生き延びた彼らが反乱軍に加わり、帝国に立ち向かっていくという重厚なストーリーが展開されます。
実際に最後までプレイしましたが、結論から言えば、
「経験値という概念を捨てた挑戦的な成長システムと、重厚なドラマ性。RPGの進化の歴史を感じられる意欲作であり、リマスターの恩恵を受けている素晴らしい作品」でした。
前作のFF1からわずか1年で、これほどまでにシステムや物語が大幅に進化している点には本当に驚かされました。今回は、そんな本作の魅力と、プレイして感じた正直な不満点について詳しく見ていきましょう。
『ファイナルファンタジーII(ピクセルリマスター)』の魅力
ここからは本作の魅力について、詳しく見ていきましょう。
その1:レベル上げの概念がない!異質なが奥深い「育成システム」
FF2という作品における最大の特徴は、なんといってもその斬新な「育成要素」にあります。
なんと本作には、RPGの基本である「経験値を貯めてレベルを上げる」という概念が存在しません。
代わりに用意されているのが、プレイヤーの行動によって成長していく「ステータスの成長」と「熟練度」という2つのシステムです。
行動に応じて上がる「ステータス」

キャラクターの各ステータスは、戦闘中の行動や戦闘結果に応じて、戦闘終了時に上がる可能性があります。
例えば、「敵から攻撃を食らってHPが減る」という経験を積むことで最大HPが成長し、「魔法を使ってMPを消費する」ことで最大MPが成長するといった具合です。
「ダメージを受けた方がタフになる」という、非常に理にかなったリアルな成長システムとなっており、何をすれば、何が上がるといった情報をもとに、
使った分だけ強くなる「熟練度」

もう一つ特徴的なのが、武器や魔法の「熟練度」です。
剣で攻撃し続ければ「剣の熟練度」が上がり、魔法を使えば使うほどその魔法のレベルが上がっていきます。
例えば、「ファイア」の魔法を使いまくっていると、「ファイア1」から「ファイア2、3…」と数字が成長していき、目に見えて威力が上がっていくのです。
圧倒的な「自由度」の高さ
このシステムの何がすごいかというと、プレイヤーのプレイスタイルがそのままキャラクターの個性に直結する点です。
「全員をガチガチの戦士にする」ことも、「全員を強力な魔導士にする」こともプレイヤー次第。誰にどんな武器を持たせ、どんな魔法を使い込ませるか。この育成の自由度が非常に高いところが、本作の普遍的な面白さであり、今遊んでも本当にすごい部分だと感じました。
その2:個性を持ったキャラ達による「戦争と悲劇」の物語

前作FF1は、名前を持たない「光の戦士」が世界を救うという王道ファンタジーでしたが、本作の主人公たちは固有の名前と設定を持った若者たち(フリオニール、マリア、ガイ)です。
魔物を率いて世界征服を目論むパラメキア帝国によって、故郷と家族を奪われてしまった少年少女たち。辛くも生き延びた彼らが反乱軍に加わり、帝国へと立ち向かっていく……というのが本作のあらすじです。

物語のテーマも一気に重くなり、「戦争と悲劇」というシビアな内容に踏み込んでいます。圧倒的な武力を持つ帝国に対し、立ち向かう彼らのドラマには非常に引き込まれました。
特に、物語の途中で仲間たちが命を落としていくという展開も珍しくなく、このドラマチックさは当時のプレイヤーに大きな衝撃を与えたというのも納得の作り込みでした。
推理アドベンチャーのような「ワードメモリー」

また、会話システムも非常にユニークなのが特徴的です。
会話の中で出てきた重要なキーワードを「おぼえる」で記憶し、それを別の人物に「たずねる」ことで新たな情報を引き出すことができるようになります。それによって、メインストーリーが先に進むことがあるのです。
まるで推理アドベンチャーゲームのようにイベントアクションに幅広さがあり、地味ながらも「プレイヤーが自ら情報を集めている感覚」を味わえる、非常に興味深いシステムでした。
その3:ブラッシュアップされたバトルシステム

バトルシステム自体は、前作と同じターン制です。
毎ターン4人の行動を先に入力して戦闘が始まるオーソドックスなタイプで、基本は変わらないのですが、いくつかの新要素の追加によって戦術の幅が大きく広がっています。
まず、武器や盾を「右手」と「左手」にそれぞれ装備できるようになりました。二刀流で攻撃に特化するか、盾を持って防御を固めるかといった選択が新鮮ですし、これらが前述した「熟練度(育成要素)」に直接繋がっているのが面白いところです。さらに「前衛・後衛」の隊列の概念も追加され、より戦略的な編成が求められるようになっています。
誰でも魔法が使える!自由なカスタマイズ

また、魔法の覚え方も大きく変わりました。
本作には前作のような職業システムがありません。前作だと選んだ職業によっては「クラスチェンジを待たないと魔法を使えないキャラ」がいましたが、本作では魔法屋で買った魔法の「本」をアイテムとして使用することで、誰にでも任意の魔法を覚えさせることができるようになっています。
これにより、「誰をどんな役割に育てるか」というカスタマイズ性がさらに向上しています。
物語に応じて入れ替わる「4人目の仲間」

前作は最初から最後まで同じ4人旅でしたが、本作では主人公3人に加え、「4人目のメンバー」が物語の進行に応じて次々と入れ替わっていきます。
強力な白魔法使いのミンウや、竜騎士のリチャードなど、個性豊かなゲストキャラクターたちが仲間になるこのシステムは、出会いと別れを強調し、物語の深みをグッと増していました。
何より、魔法使いだったり騎士だったりと、様々なタイプのキャラクターが一時的に仲間になってくれるため、ゲーム性としてもバリエーションがあって非常に面白かったです。
その4:チョコボやシド。FFシリーズお馴染みの要素が初登場
個個人的にプレイしていて面白かったのが、「シリーズの定番要素」の発見です。
今ではFFシリーズで当たり前となっている要素の中には、実はこのFF2から始まっているものも多くあります。
チョコボの初登場

フィールドを敵と遭遇せずに高速移動できる乗り物として、本作で初登場しました。「チョコボの森」で捕まえて乗ることができ、降りるまで敵に遭わずに進めるという機能を持っています。
シドの初登場
シリーズでお馴染みとなる、飛空艇を操るキャラクター「シド」が初めて登場します。飛空艇自体も、前作以上に物語の根幹へ深く関わってくるようになります。
こうした「あ、これが原点なんだ!」というシリーズファンならではの発見も、本作をプレイする上での大きなモチベーションになるかもしれません。
その5:より遊びやすく、ピクセルリマスター版の素晴らしい調整
FF2はその独特なシステムゆえに、オリジナル版(ファミコン版)は非常にクセが強く、純粋に難易度が高いゲームでもありました。
今回のピクセルリマスター版では、その「クセ」を絶妙にマイルドにするバランス調整が行われています。そのうえで、ブースト機能やエンカウント設定などが追加されたことで、現代でも比較的ストレスなく遊べるゲームとしてしっかりとブラッシュアップされています。
遊びやすくなった成長バランスと「アルテマ」の修正

まず、普通にプレイしているだけでも各ステータスが上がりやすくなるように、全体的なバランス調整が施されています。
また、オリジナル版では「究極魔法」という強い肩書のくせに最弱クラスだった魔法「アルテマ」も、ピクセルリマスター版では設定通り「強力な魔法」としてしっかりと修正されています。
快適性を追求した追加機能

現代のプレイヤーに向けて、以下のような便利な機能も搭載されています。
- オートバトル機能: これがあることによって、面倒な熟練度稼ぎが圧倒的に楽になりました。
- マップ機能: ワンボタンでマップ構造の理解ができるため、ダンジョン探索のストレスが激減しています。
- エンカウントON・OFF機能: 敵との遭遇をオフにして、探索に集中することができます。
- 充実のブースト機能: 「獲得ギル」「武器・魔法熟練度アップ」「能力値アップ」の倍率をそれぞれ0〜4倍の間で設定できます。詰まった時の救済措置としてはもちろん、ストーリーだけを追いたい人でも安心です。
原曲とアレンジを切り替え可能!至高のBGM
さらに嬉しいのが、コンフィグ画面からBGMを「アレンジ版」と「オリジナル版(当時のファミコン音源)」にいつでも切り替えられるという点です。
実際に切り替えてプレイしてみると、「音源が変わるだけで、ゲームの印象ってこんなに変わるんだ!」という驚きがあります。昔を懐かしみながらオリジナル音源で進めるも良し、豪華なオーケストラアレンジ音源で新しいFF2を堪能するも良し。この切り替え機能は、ファンにとって非常に嬉しい配慮でした。
美しく蘇ったグラフィックとUIの刷新

グラフィック面でも、ピクセルアート(ドット絵)が非常に美しく描き直されています。当時の雰囲気を壊さずに、現代のモニターで見ても綺麗だと感じるバランスでリファインされています。
また、UIが完全に刷新されているのも大きいです。文字が読みやすくなっているのはもちろん、システム面の細かな注意書きが表示されたりと、現代のプレイヤーがストレスを感じないよう徹底的に最適化されています。
古き良きゲームの「核」となる面白さはそのままに、ガワやシステム面を現代基準へと丁寧に引き上げてくれた点は、とても高く評価したいです。
気になったところ・不満点
リマスターによって劇的に遊びやすくなっていますが、やはり根本的なシステムの特殊さゆえに気になった点もありました。
その1:挑戦的ゆえに、少し分かりづらさも残るシステム
本作の最大の特徴である「熟練度システム」は非常に革新的であることは言うまでもありませんが、初見のプレイヤーには少し戸惑う部分があるのも事実です。
一番気になったのは、「どうやったらステータスが上がるのか」が直感的に分かりづらい点です。
通常のRPGであれば「レベルを上げれば勝てる」という明確な解決策がありますが、本作の場合、強敵に勝てない時に「じゃあ具体的にどうやって育成すればいいのか」という指針が見えにくく、手探りで進めることになります。
また、「魔法をたくさん覚えさせすぎると、それぞれの熟練度が上がりにくくなって器用貧乏になる」といった暗黙のセオリーや、両手装備の仕様など、ゲーム内で細かく説明されない部分も多いです。
現代のゲームであれば、プレイヤーに直感的に伝わるような導線や工夫が凝らされていますが、そうした親切さがないのは「昔のゲームならではの尖り」と言えるかもしれません。
自由度が高い反面、育成の方向性を間違えると少し苦労するかもしれないという「システムの分かりづらさ」は、本作の挑戦的な仕様ゆえのトレードオフだと感じました。
その2:あくまで「1988年のゲーム」であるという前提

前作のFF1のレビューでも触れましたが、本作もまた「現代の最新RPGと比べて、こちらを優先して選べと言っているわけではない」ということは念頭に置いておく必要があります。
ドラマチックに物語が進行するとはいえ、テキスト量は現代の基準からすれば簡素ですし、ダンジョンの構造もかなりレトロで容赦がありません。ピクセルリマスターによって遊びやすさは格段に向上していますが、あくまで「RPGの歴史的意欲作を、現代の快適な環境で体験する」というスタンスでプレイすることをおすすめします。
まとめ

いかがだったでしょうか。今回は『ファイナルファンタジーII(ピクセルリマスター)』のクリアレビューをお届けしました。
本作は、経験値を廃止した挑戦的な熟練度システムや、悲劇的で重厚なストーリー、そしてチョコボやシドといった「シリーズの定番」を生み出した、RPGの歴史において非常に重要な意味を持つ意欲作です。
オリジナル版の強烈なクセを絶妙にマイルドにし、オートバトルやブースト機能で快適性を極限まで高めたピクセルリマスター版は、まさに**「FF2を遊ぶならこれ一択」**と言えるほどの完成度を誇っています。
- レベル上げとは違う、独自の育成システムを楽しみたい方
- FFシリーズを形作った「原点の要素」に触れてみたい方
- 重厚でドラマチックなレトロRPGを、サクサク快適に味わいたい方
これらの方にとって、本作は最高の体験を提供してくれるはずです。
前作からの劇的な進化を遂げたシリーズ第2弾、気になった方はぜひプレイして、反乱軍の戦いに身を投じてみてください!

