こんにちは。ヤマザキです。
今回は、『Redemption Reapers』のクリア後の評価・感想・レビューになります。
この記事では本作の良いところや気になったところなど、率直なレビューをお届けします。
気になる方は購入の参考にしてみてください。
- 「一手」のミスが命取りになる、緊張感のあるシミュレーションRPGを楽しみたい方
- ダークファンタジーの重厚な世界観や、ハイクオリティなムービーを重視する方
- 『ファイアーエムブレム』のようなシステムが好きで、よりシビアな歯ごたえを求めている方
はじめに
『Redemption Reapers(リデンプションリーパーズ)』は、2023年2月22日にBinary Haze Interactiveより発売された、PS4、Nintendo Switch、PC向けのシミュレーションRPGです。価格は3,278円(PS版)と、3,000円前後で購入できる作品ですが、その作り込みはフルプライス作品に引けを取らないほどしっかりしています。
ゲーム性は、全体的にシンプルな『ファイアーエムブレム』をベースとしており、システムが分かりやすい一方で、非常にシビアで難易度の高いバランス調整がなされているのが大きな特徴です。
遊び終えた感想を一言で言えば、粗削りな部分は多々あるものの、高難易度のシミュレーションRPGとして非常に完成度が高く、『ファイアーエムブレム 風花雪月』などの近年の作品に物足りなさを感じたユーザーにこそ遊んでほしい良作でした。
この記事では、エンディングまでひととおりプレイして感じた本作の魅力と、「気になった点」について率直にレビューしていきます。
『Redemption Reapers』の魅力
ここからは、実際にプレイして震えた魅力を深掘りしていきます。
その1:硬派で歯ごたえのあるバトルシステム
本作の一番の魅力は、なんといってもそのバトルシステムにあります。
物語は、主人公が「灰鷹(はいたか)旅団」という傭兵団の一員として、突如現れた異形「モース」との戦いに身を投じていくことで進行します。
基本システム

基本的には「味方ターン」と「敵ターン」が明確に分かれたターン制。各ユニットはAP(アクションポイント)を持っており、移動範囲内であれば自由に動かしたあと、APを消費して攻撃などの行動を行います。
システム自体は『ファイアーエムブレム(FE)』に近く、武器に使用回数(耐久値)がある点なども馴染みやすい設計です。ベースがしっかりしている分、SRPGファンならすぐに飲み込める分かりやすさがあります。
ゲームサイクルも非常にシンプル。
「メインストーリー」→「拠点での装備・育成(+過去のステージでレベル上げができる『遊撃戦』)」→「次のメインストーリー」
という流れで、迷うことなく冒険を進められます。
操作キャラは5人だけ。シビアなバランス。

これだけ聞くと「よくあるSRPG」に思えるかもしれませんが、本作を唯一無二にしているのは、その徹底してシビアなバランス調整です。
本作で動かせるキャラは、なんとたったの5人。それゆえに一人一人の役割が驚くほど重いのが特徴です。
- 剣: バランスが良く使いやすい
- 槍: 1マス飛ばして攻撃が可能
- 斧: 高火力のパワー型
- 弓: 遠距離から一方的に攻撃
- 双剣: 高い回避性能と手数の多さ
これら5人の個性を死に物狂いで駆使し、圧倒的な数の敵に立ち向かう緊張感は凄まじいものがあります。
勝敗のカギを握る連携攻撃

数で劣る味方が勝機を見出すための鍵が「連携攻撃」です。
攻撃対象が他の味方の攻撃範囲内に入っていれば、自動で追撃が発生します。これがとにかく強力。
例えば、ボスを5人で包囲するように配置すれば、1人の攻撃に対して残り4人が一斉に追撃を叩き込みます。単体の5倍近いダメージを叩き出せるこのシステムをどう活用するかが、戦略の肝になります。

回復手段が非常に限られている点も、難易度を押し上げています。
初期装備の回復薬は1個。ゲーム後半にはヒールを使えるキャラも登場しますが、無計画に突っ込めば一瞬で溶かされます。
FEなら無双できるキャラがいることもありますが、本作では一人で突っ込ませる=即死を意味します。一歩間違えれば終わりというプレッシャーの中、5人を密集させて守りを固めつつ、じわじわと敵を崩していく「攻防一体」の立ち回りが最高に楽しいのです。
全30ステージほどありますが、どのステージも一筋縄ではいかない「硬派なシミュレーションバトル」が堪能できます。
その2:シンプルながらも戦略性の高い「育成システム」
本作の育成要素は、非常に分かりやすく、それでいてプレイヤーの戦略が色濃く反映されるものになっています。
スキル習得(SP割り振り)

レベルアップで得られるスキルポイントを使い、各キャラの技を強化したり、「攻撃力アップ」などの汎用スキルを習得させます。どのスキルを優先するかでキャラの役割が変わるため、非常に重要です。
アクセサリ

「最初に行動すると攻撃力+4」といった、特定の条件で強力な効果を発揮するものが多く、最大2個まで装備可能です。この組み合わせ次第で戦い方が変わってくるため、しっかりと選びましょう。
武器の選択・強化

命中率やクリティカル率が異なる武器を使い分けます。
このあたりは『FE』に近く、どの武器を持たせるかというリソース管理に頭を悩ませることになります。
武器は素材を使って、強化もできます。
ステータスアップアイテム
誰に使うか迷う汎用ステータスの強化アイテムもあり、特定のキャラを特化させる楽しみもあります。
ショップで武器やアクセサリを整える段階から、すでに次の戦場への戦略は始まっている設計になっています。システム自体はシンプルですが、無駄がなく、しっかりと「育てる楽しさ」を味わえます。
その3:ダークで陰鬱、そして高品質なストーリーテリング

物語の舞台は、突如現れた異形「モース」によって荒廃した世界。訳アリの傭兵集団である「灰鷹(はいたか)旅団」が、過酷な現実に抗いながら戦い抜く姿が描かれます。
物語は、ダークな世界観の中で、希望を見出していく「はかなさ」や「切なさ」を肌で感じられるものになっていす。陰鬱な展開が続きますが、過酷な状況下でのキャラクターたちの生き様には、思わず見入ってしまう力強さがありました。

また、グラフィックや演出面もしっかりしており、豪華声優陣によるフルボイスと、バトルの前後に挿入される高品質なムービーが、絶望的な世界観に重厚な説得力を与えています。ストーリーの結末も余韻を残す良い終わり方で、戦いの最後を見届けるモチベーションを最後まで維持させてくれました。
ただし、これから遊ぶ方に一つお伝えしておきたいのは、本作は「ストーリーが面白い作品」ではあるものの、「ストーリーだけを目的に楽しむ作品」ではないということです。あくまで本作の主役は、骨太でシビアなシミュレーションバトルです。ストーリーはそれを補完し、盛り上げるための非常に質の高いスパイスという立ち位置。物語だけを期待して手に取ると、そのあまりの難易度の高さに返り討ちにあう可能性があるため、そこは注意が必要です。
気になったところ・不安点
全体的に非常にポテンシャルの高い作品ですが、プレイしていてどうしても気になった点がいくつかありました。
その1:あまりにも過酷な「慢性的金欠問題」
本作で一番のストレスを感じたのは、謎の金欠仕様です。
武器の修理や合成など、最低限の装備を整えるだけでもかなりの資金が必要になります。それに対して稼ぐ手段は「獲得したアイテムを売る」ことのみ。宝箱は一度開けると復活しないため、基本的には「出撃すればするほど金が減っていく」という構造になっています。
一応、アップデートで多少は改善されたようですが、それでも依然としてシビアです。
レベル上げのために「遊撃戦」に出向いても、下手をすれば修理費の方が高くつき、結果的に戦えば戦うほど弱体化していくという本末転倒なケースも。なぜショップの価格は非常に高く、修理もめちゃくちゃ高い。結果として、筆者はショップでは何かを売ったことはあっても、買ったことは一度もないままクリアしました。
歯ごたえのあるバトル面のシビアさは楽しさにつながっていましたが、お金がないことへのシビアさは個人的に楽しいとは感じられませんでした。
その2:現代のUXに逆行する「巻き戻し機能」の不在
本作はとにかくシビアです。一手間違えればユニットが即死し、そのまま詰むことも珍しくありません。
それほどまでに緊張感のあるゲーム性でありながら、近年の『ファイアーエムブレム 風花雪月』や他作品にあるような「数手前からやり直す」といった巻き戻し機能が一切ありません。
やり直すなら、そのバトルを最初からフルリトライするしかないのです。30分以上かけて戦った末に、たった一つのミスで全てが水の泡になることもあり、正直これはかなりキツい。
シビアなゲーム性だからこそ、現代的なUXに関してはもう少し配慮があっても良かったのではないかと感じました。
その3:カジュアルユーザーにはおすすめできない

繰り返しになりますが、本作は万人が楽しめるシミュレーションRPGではありません。
「手軽に楽しみたい」「無双したい」というカジュアルなプレイヤーが手を出すと、その理不尽なまでの難易度に心を折られる可能性が高いです。あくまで「この緊張感こそがタクティクスだ!」と楽しめる、硬派なゲーマー向けの作品であることは覚悟しておきましょう。
まとめ

いかがだったでしょうか。今回は『Redemption Reapers(リデンプションリーパーズ)』のクリアレビュー・評価をお届けしました。
本作の全体的な評価として、美麗なムービーや重厚な世界観や、シビアなバランスの中、5人の仲間を密集させて叩き込む「連携攻撃」の爽快感は確かな魅力があり、シミュレーションRPGとしてのクオリティはかなり高い作品だと言えるでしょう。
しかし一方で、戦えば戦うほど資金が尽きていく過酷なお金周りのシステムや、現代のゲームでは当たり前となった「巻き戻し機能」の不在など、粗さが目立つのも事実です。決して万人に勧められる作品ではありませんが、一手一手に胃を痛めるような緊張感を楽しめる「超硬派なタクティクス」として、非常に尖った魅力を持っています。
3,000円前後という価格を考えれば、その作り込みとボリュームは間違いなくお値段以上の価値があります。昨今の親切すぎるゲームに物足りなさを感じている方や、歯ごたえのある戦略バトルを求めている方は、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。


