こんにちは。ヤマザキです。
今回は、2002年にナムコ(当時)よりPlayStation 2向けに発売された、『テイルズ オブ デスティニー2』のクリア後の評価・感想・レビューになります。
この記事では「往年の名作を今プレイしたらどう感じるか?」という視点から、本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
- 前作『テイルズ オブ デスティニー』のその後の物語が気になる方
- 歯ごたえのある、テクニカルな戦闘システムが好きな方
- シリーズの中でも特に尖った作品に興味がある方
※本記事では、できる限りネタバレは避けていますが、気になる方はご注意ください。
はじめに

『テイルズ オブ デスティニー2』は、大ヒット作『テイルズ オブ デスティニー』の正統続編として、2002年にPlayStation 2で発売されたRPGです。ハードを移したことでグラフィックは格段に進化し、システムも大幅に刷新されました。
物語は、前作の主人公で英雄となったスタンの息子「カイル・デュナミス」が、英雄を探す謎の少女「リアラ」と出会うことから始まり、壮大な陰謀に巻き込まれていくというものになっています。本作をクリアまで遊んだ結論から言えば、本作は「少し癖はあるものの、続編としての挑戦が詰まった意欲作」でした。
時空を超えた壮大なストーリー、少し癖があるが魅力も強いバトルシステム。どこか引っかかる癖があるものの、その尖った部分にこそ、唯一無二の魅力が眠っていると感じるのも事実です。
今回は、そんな本作の魅力について見ていきましょう。
テイルズ オブ デスティニー2』の魅力
ここからは本作の魅力について語っておきましょう。
その1:シリーズ屈指の評価を誇るとがった戦闘システムの魅力

本作のバトルシステム「トラスト&タクティカル・リニアモーションバトルシステム」は、シリーズの中でも特に独創的で、高い評価を誇っています。そんな戦闘システムの核となるのが、SPとTP、2つのゲージの管理です。
TP(テクニカルポイント)は、術技を使用するための、ゲージのことです。レベルアップで最大値は増えず、通常攻撃や時間経過で回復するものになっています。
SP(スピリッツポイント)は、行動するための、スタミナのようなことです。攻撃や回避など通常の行動で減少し、ガードや時間経過で回復します。SPが低いと命中率が下がるなど、常に高い状態を保つ必要があります。

前作『エターニア』のシンプルなTP管理とは異なり、本作ではこの2つのリソースをリアルタイムで常に管理し続けなければなりません。挟み撃ちをすると能力が下がるなど、独自のルールも相まって、シリーズ屈指の歯ごたえと難易度を誇っています。実際、筆者も中ボスで何度も死ぬことも…。シリーズおなじみの作戦で仲間に指示しつつ、パーティ全体で強敵に挑む面白さは格別なものでした。
その2:「エンチャント」で術技を強化していく楽しさ

本作のバトルをさらに奥深くしているのが、術技に特殊な効果を付与する「エンチャント」システムです。
各術技には、常時発動する効果と、任意でプレイヤー自身で発動させる必要のある効果の2種類のエンチャントをセットできます。術技を使い込むほど、セットできるエンチャントの種類は増えていき、強力な「秘奥義」もこのエンチャントによって解放される仕組みになっています。
どの術技を、どのように強化していくか。この「エンチャント」システムが、キャラクター育成に広い幅と、深いやりこみ要素をもたらしていたと感じます。
その3:時空を超えた壮大な物語の魅力

本作の物語は、前作『テイルズ オブ デスティニー』から18年後の世界が舞台。前作の英雄スタンの息子「カイル・デュナミス」が主人公になります。英雄の父に憧れ、冒険を夢見るカイルの前に、巨大なレンズの中から謎の少女「リアラ」が現れる。この運命的な出会いをきっかけに、カイルは世界の歴史そのものを揺るがす、壮大な冒険へと巻きこまれていくことになります。

本作で特徴的なのが、「歴史改変」や「タイムトラベル」といったSF的なテーマです。カイルたちは、歪められた歴史を正すため、過去と未来を行き来しながら強大な敵に立ち向かうことになるのですが、その壮大な物語の行く末は常に気になりますし、プレイヤーを強く引き込むものになっていたと思います。

そして、この物語をさらに盛り上げるのが、高品質なアニメーションと主題歌です。
Production I.G.が手掛けるアニメーションムービーが随所に挿入され、キャラクターたちの細かな表情まで表現できており、臨場感が強かったです。また、倉木麻衣さんが歌う主題歌「key to my heart」も、物語の感動をより一層深いものにしてくれたと感じています。
複雑でシリアスな物語と、それを彩る美しい演出。そして、すべてを乗り越えた先に待つ結末は非常に美しく、プレイ後も深い余韻を残してくれる、素晴らしい物語でした。
その4:癖が強くも愛着をもってしまう仲間たちと、前作との繋がり

本作のパーティメンバーは、シリーズの中でも特に個性的で、癖が強いと感じています。
主人公のカイルは、英雄に憧れるあまり、出会ったばかりの英雄を探す少女リアラに「僕がその英雄だ!」と名乗り出るなど、少しネジが外れた猪突猛進タイプ。彼の冒険は、このリアラを半ばストーキングする形で始まります。
さらに、前作の人気キャラクター「リオン」に酷似した謎の仮面の男「ジューダス」など、一筋縄ではいかない仲間たちが集結します。彼らの突飛な言動に、最初は少し戸惑ってしまうかもしれません。しかし、冒険を通じて彼らの内面を知るうちに、そのいびつさもやがて愛着に変わっていくでしょう。

そして、『デスティニー』の続編として、前作のキャラクターたちが成長した姿で登場するのも、ファンにとっては見逃せないポイントです。ソーディアンマスターたちが新たな物語でどう活躍するのか。前作では語られなかった、キャラクターの深掘りなども見どころです。
(※ただし、物語の繋がりには一部、前作との矛盾や、扱いの雑さを感じる部分もありました。)

もちろん、仲間同士の日常会話が楽しめる「スクリーンチャット(スキット)」も健在です。前作『エターニア』から進化し、字幕が付いてさらに見やすくなりました。
気になったところ・留意しておくべきところ
ここからは本作をプレイしていて気になった点と、これからプレイしようと考えている方に留意してほしいポイントをご紹介します。
その1:高い戦闘難易度と、厳しい「グレード評価」

本作をプレイする上で、最も覚悟すべきなのが戦闘の難易度の高さです。
独自のバトルシステムは奥深い反面、慣れるまでは非常に難しく、今なお「特定の敵を倒せない」という声も聞かれるほどです。シリーズに慣れているプレイヤーなら楽しめるかもしれませんが、アクションが苦手な方や、本作で初めて「テイルズ オブ」シリーズに触れる方には、少しハードルが高いかもしれません。(※物語も前作の続編なので、まずは『デスティニー』からプレイすることをおすすめします。)
さらに、戦闘評価システムである「グレード」の仕様も非常に厳しいです。
本作には「マイナス評価」が存在し、戦闘内容が悪いと、せっかく勝利してもグレードが減少してしまいます。2周目以降の引き継ぎ要素に関わる重要なポイントなだけに、この仕様はさすがに厳しすぎると感じました。
その2:現行機では遊べない、プレイハードルの高さ
そしてもう一つ、非常に重要な留意点があります。本作は現行機で遊ぶことができません。そのため、プレイするための物理的なハードルが非常に高くなっています。
そのため、本作を遊ぶには、今となっては入手が難しいPlayStation 本体2本体かPSPを揃える必要があります。
(※筆者は今回、そのためにPS2本体を購入しました。)
2025年現在「テイルズ オブ」シリーズのリマスタープロジェクトが進んでいることもあり、本作が現行機で遊べる日もそう遠くないかもしれません。これほどの人気作が埋もれているのは非常にもったいないので、移植を気長に待つのも一つの手でしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は、『テイルズ オブ デスティニー2』のレビューをお届けしました。
シリーズ随一の評価と物議を醸す、独創的なバトルシステム。時空を超えて紡がれる壮大な物語。そして、癖が強くも忘れられないキャラクターたち。本作は、あらゆる面で多少の癖の強さもありつつも、続編として、堅実に作られた傑作です。
物語やキャラクターが人を選ぶと感じるプレイヤーもいると思います。しかし、その唯一無二のゲーム体験や雰囲気に魅了された人々が、今なお支持を送り続けているのもまた事実です。
気になった方はぜひご自身の手で、遊んでみてはいかがでしょうか。


