こんにちは。ヤマザキです。
今回は2022年12月9日にスクエアエニックスより発売された「ドラゴンクエストトレジャーズ」の評価・感想・レビューになります。
『ドラゴンクエストⅪ』のスピンオフ作品ということで、期待していた方も多かったのではないでしょうか。
この記事ではそんな本作の良いところや悪いところを中心に書いていきます。
購入の参考にしてみてください。
ドラゴンクエストトレジャーズの基本情報
タイトル | ドラゴンクエストトレジャーズ |
ジャンル | トレジャーライフRPG |
発売日 | 2022年12月9日 |
発売元 | スクエアエニックス |
クリア時間 | 20時間ほど(ストーリークリアまで) |
評価 | 62点 |

『ドラゴンクエストトレジャーズ』の評価
本作は一言で言えば「宝探しゲー」です。
ドラクエのスピンオフ作品でもあり、モンスターの力(スキル)を使いながら、世界を探索し、宝を見つけていくというゲーム体験が主になります。
宝探しという部分にコンセプトを当てたゲームデザインは斬新で非常に面白いと感じたものの随所に問題点があり、手放しで評価することはできません。
ですが、これからお伝えするいくつかポイントを抑えていただければ十分に楽しめる作品といえます。

『ドラゴンクエストトレジャーズ』の良いところ
モンスターの力を借りて、探索する宝探しゲーとしての楽しさ
まず、特質したいのが宝探しという部分です。
宝は広いフィールドに隠されており、それを探し出し、コレクションしていきます。
その際、探索れんけいという仲間のモンスターの力を借りることができるシステムがあり、仲間のモンスターはそれぞれスキルを持っています。
探索れんけいにはダッシュや高いところに登れるジャンプなど探索を効率よく進めることができるものが用意されています。
モンスターと一緒に世界を冒険している感覚を味わえる点は本作の魅力だと思います。

ここで注意してほしいのが、
集めたお宝は集めたら、コレクションとして収集されるわけではないんです!
本作には戦闘要素もあり、こちらも基本的に仲間にしたモンスターと戦っていく形になっています。
その際、仲間のモンスターがダメージを受けてしまうと集めたお宝を落としてしまいます。
お宝を集めて終わりではなく、拠点に持って帰って初めてコレクションされ、中身が分かるというシステムになっていて、持って帰るまでのリスクをゲームデザインの楽しさとして表現できているのは斬新でした。

お宝・フィールドの作りこみ
お宝に関して、驚いたのが種類がめちゃくちゃ多いことです。
その数全777種類!
その一つ一つが3Dモデルで作られているうえ、歴代のドラクエ作品にまつわるものになっています。
ドラクエファンの方であれば、懐かしい気持ちにさせてくれるお宝も多いのではないでしょうか。
また、お宝を見つけるために探索するマップもそれなりに広いです。
半オープンワールドのような作りになっていて、かなり作りこまれています。
こういった宝探しが楽しそうと思えた方にとって本作は記憶に残る作品になるかもしれません。

『ドラゴンクエストトレジャーズ』の気になったところ
モンスターやスキルの数が非常に少ない
先ほどモンスターと探索していく楽しさがあるというお話をしましたが、モンスターの種類は非常に少ないです。
数にすると全74種類!

あれ?あんまり少なくなくない?
と思うかもしれませんが、スライムとスライムベスなど色違いがかなりの数存在しています。
筆者は図鑑コンプリートしているわけないので、正式な数はわからないのですが、数えてみると色違いを除くと15種類~18種類しかいませんでした。
また、探索で使えるモンスターのスキル探索れんけいについては5種類しかありません。
探索の楽しさの幅を広げるためにも、ここは種類を用意してくれたら嬉しかったですね…
戦闘のゲームバランスが悪く、ストレスが大きい
また、個人的には戦闘もあまり面白くありませんでした。
というのも操作できるのはカミュとマヤのみで通常攻撃で戦いつつ、仲間の奥義(ロマン技)を駆使しして戦っていくというものです。システムとしては良くも悪くも無難なシステムで爽快感などが大きいわけではないんですよね。
加えて固有の敵はほとんどいないので、ちょっと飽きやすかった印象です。
仲間キャラが操作できたり、カミュ・マヤのアクションのバリエーションを増やしてくれたら良かったかもしれないです。

また、戦闘のバランスに関してもいびつだった印象で、
特にお宝を奪いにランダムでエンカウントするライバル団の仕様はかなりきつかった記憶があります。
ライバル団に攻撃されてお宝を落としてしまうことも多いのですが、最初は宝探しゲーとしてリスク管理まで考える必要がある楽しさがあり良かったのですが、段々ストレスになっていきました。
本作にはレベルがあるんですが、ライバル団のレベルは常に主人公(カミュ・マヤ)のレベルのいくつか上のものが出現します。要はこちらがレベルを上げようとお構いなしで強敵がやってくるんですよね。
さらにあくまで主人公のレベルが基準なので、新しくパーティに入れたモンスターのレベルが低いなんてことがあると大変です。こちらが育成すればするほど敵がさらに強くなっていくので。
ちょっとこのバランスはどうにかしてほしいですね。

ストーリーはおまけ?物語が簡素でRPGとしての魅力がない
本作は「ドラゴンクエストⅪ」のスピンオフ作品になっており、ドラクエⅪの勇者の相棒カミュとその妹のマヤが主人公になっています。
ドラクエⅪファンの方はどういった物語で、シナリオの面白さを期待する方も多いかもしれません。筆者もその一人でした。
ですが、本作ストーリーの面白さはほとんどありません。
というより、物語の内容はかなり薄く、ボイスもほとんどついていないため、そもそも物語に比重を置いていないように見えました。
あくまで個人の感想ですが、『ドラクエの宝探しゲーム』の主人公がたまたまカミュとマヤだった程度に感じました。
筆者もドラクエⅪをプレイしたことがありますが、スピンオフ作品としての物語の面白さはほとんど感じることができませんでした。
正直、ドラクエⅪのスピンオフ作品としてもう少し物語を作りこんで欲しかったと思います。

その他の知っておいてほしいこと
ボリュームは少ない?
先ほどストーリークリアまで20時間程度と記載しましたが、もしかしたらボリュームが少ないことを懸念されているかもしれません。
結論から言ってその心配はいりません。
本作の場合、ストーリークリアがゴールとは考えられていないように思います。
宝を見つけコレクションを集めていくのが主体となっていて、ストーリーはあくまでおまけ程度と考えた方が良いです。
そのため、ストーリーのボリュームは無いに等しいですが、宝探しゲーとしてコレクションをやり込むと100時間程度は遊べます。
筆者も70時間ほどプレイしましたが、これでコレクション率は約9割くらいだったと思います。
はまればかなり長い時間遊べる作品です。

価格暴落!?すごく安く入手できる
本作発売から1年とたっていないゲームなのですが、すごく安いです。
2023年8月現在Amazonだと新品が1394円で買えます。
問題点が多い作品とはいえ、仮にもドラクエのスピンオフ作品です。
ここまで価格が下がるのは異例のことだと思います。
原因として出荷本数を誤ったと言われていますが、定かではありません。
クオリティ的にも決して低くはないので、気になったら合わなくても良いからとりあえず買ってみるという手もありかもしれませんね。
総評:宝探しゲーとしての楽しさ
総評としては本作は宝探しゲーとしての楽しさの忠実に表現できている作品で、宝をコレクションしていく楽しさが感じられる人にとってはとても良い作品だと思います。
しかしながらスピンオフ作品としての物語の薄さ、モンスターの少なさ、戦闘のバランスなど、宝探し以外の要素が作りこまれているわけではないため、手放しで称賛できる作品ではありません。
個人的には正直、合わなかったかな…
お値段的には安いので、そこも含めて購入を考えてみると良いかもしれません。
