【トライブナイン】ダンロンファンが30時間プレイした率直な感想【TRIBE NINE】

コラム
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こんにちは。ヤマザキです。

今回は『TRIBE NINE/トライブナイン』のレビュー・評価になります。

この記事では本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
プレイするかの参考にしてみてください。

この記事はこんな人におすすめ!
  • TRIBE NINE/トライブナインを始めようか悩んでいる人
  • TRIBE NINE/トライブナインの評価・感想が知りたい方

※ネタバレはできる限り避けていますが、全く情報を入れずに本作をプレイしたいという方はご注意ください。

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はじめに

『TRIBE NINE/トライブナイン』は、2025年2月20日にリリースされた基本プレイ無料のアクションRPG。対応プラットフォームはスマホとSteamです。

ダンガンロンパシリーズのクリエイター陣が参加しているトウキョーゲームズと、ドッカンバトルなどで知られるアカツキゲームズが共同で開発したということで、リリース前から期待値の高い作品でした。筆者もダンガンロンパやレインコードのファンとして、本作のリリースを非常に楽しみにしていました。

結論から言うと、気になる点は多いものの、非常に面白い作品だと感じました。

ダークさとコミカルさを併せ持つダンガンロンパのようなテイストの物語と、個性豊かなキャラクターたちの魅力は唯一無二だと感じましたし、開発の規模感も大きい作品だけあって、国産ゲームの中では非常にクオリティの高い作品になっています。特に独自要素であるXB(エクストリームベースボール)は、ド派手な演出と緊張感が素晴らしく、お気に入りの要素です。

しかしながら、気になる点も多く、ソシャゲ向きではないという印象も強い作品でした。正直なところ、全体として見ると少し厳しい評価になるかもしれません。

今回は、そんな本作の魅力と気になる点など、実際にプレイしてみた感想を詳しく紹介していきます。

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物語/キャラについて

本作の魅力は何と言っても、その物語とキャラクターです。

ダークさコミカルさを併せ持つシナリオに目が離せない

物語のあらすじを簡単すると、

舞台は近未来の「ネオトーキョー国」。ここでは、暴力による抗争がXB(エクストリームベースボール)という野球に似た決闘手法で行われていました。しかし時が流れ、時代はゼロという支配者に支配された世界へと変貌します。記憶を失った元XBプレイヤーの少年、黒中曜とその仲間達に待ち受けているものとは…。

…といった内容になっています。

一見複雑に見える物語ですが、意外にも分かりやすく、0章の序盤から引き込まれる展開が続き、非常に面白いです。序盤から衝撃的な展開が用意されているので、その点も楽しみにしたいところです。

テンポの良いシナリオ展開に加え、ダンガンロンパのような容赦のないダークさもきちんと表現されています。それでいてキャラクター同士のコミカルな掛け合いも多く、その絶妙なバランスが癖になります。こういった部分については、ダンロンにも通ずる部分があり、ファンであれば間違いなく楽しめるでしょう。

さらに、リリース当初からのボリューム感も特筆すべき点です。

リリース時点では2章まで実装されています。筆者は25時間程度プレイしましたが、まだ2章中盤までしか進んでいません。すべて遊び尽くそうとすると、30時間以上はかかるであろうボリュームは、近年のソーシャルゲームの中でも相当なものではないでしょうか。

個性豊かなキャラクターの魅力はすごい

そして、登場キャラクター1人1人の個性が際立っているのも印象的です。

おなじみの一目見れば印象に残らざるを得ないキャラクタービジュアルは圧巻の一言ですし、性格も非常に立っています。会話シーンでは、キャラクターが大げさにリアクションを取ってくれるため、それぞれのキャラクターの個性の表現につながっていましたし、作中のキャラクター同士の掛け合いもコミカルで面白く、基本的にフルボイスである点も素晴らしい点でしょう。これだけ一人一人の印象を強く焼き付けられると、ついガチャも回してしまいそうです。

なかなか物語を進められず、テンポは悪い印象も

ただし、後述しますが、物語のテンポについては課題も感じました。

物語が気になって早く進めたいのに、他の要素に時間を取られ、なかなか物語が進まない印象を受けました。ソシャゲということもあり、もう少しテンポ良く物語を進めたかったですし、個人的にダークで緊張感あるシナリオだからこそ、毎日継続的に遊ぶよりは、CSゲームとして一気に駆け抜けたい感覚もあり、進行がゆっくりになってしまうのは残念でした。なお、ダンロンシリーズほど予測不可能な展開は少ない印象で、特に1章の終盤は思ったよりもあっさりとした印象を受けました。この点は少し勿体ないかもしれませんね。

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XB(エクストリームベースボール)について

個人的に最も楽しめたのが、XB(エクストリームベースボール)です。

これは、いわばダンガンロンパの学級裁判のようなもので、推理とアクションを混ぜ合わせたパートとなっています。ストーリーの重要な場面で挿入され、何よりその演出がとにかくド派手で迫力と没入感がすごいです。ストーリー自体の面白さも相まって引き込まれますし、仲間全体で巨大な悪に立ち向かっていく感覚は本当に面白かったです。

大々的に宣伝されていることもあり、本作の目玉ポイントと言えるでしょう。

ただし、思ったよりも回数はが少ないのは気になるポイントです。10時間に1回あるかないかという程度で、頻度は決して高いとは言えません。ストーリーに絡むとはいえ、もう少しXBをプレイしたかったですし、今後のアップデートで頻度が上がったりするのでしょうか…。

バトル要素

そして本作の中でかなり大きな要素を占めるのが、このアクション要素です。面白いものの、人を選ぶ部分が多いという印象でした。

3Dのアクションバトル

バトルはオーソドックスな3Dアクションになっています。
エンカウントすると専用のバトルフィールドに移行します。

基本的には、隙の少ない弱攻撃(プライマリ攻撃)と、隙は大きいものの威力も高い強攻撃(セカンダリ攻撃)を組み合わせてダメージを与え、回避とパリィも併せて戦闘を進めていきます。敵の体勢を崩すとブレイク状態になり、仲間キャラクターと連携してチェインスキルを発動できます。また、テンションゲージを溜めることで必殺技を放つことも可能です。

グラフィックやモーションの質は高く、操作感はかなり良いと思います。演出もド派手で爽快感があり、この点は楽しめると思います。

高難易度設計

本作は高難易度に設計されており、戦闘にはそれなりに歯ごたえがあります。

特にボス戦では、何度も負けながら相手の攻撃パターンを研究し、攻略していく楽しさを感じることができます。しかし、理不尽にやられてしまうことも多いですし、ダンガンロンパのファンでストーリーに魅力を感じている身としては、そもそも高難易度アクションを求めていたわけではなかった点もひっかかりました。

ボス戦で毎回z館をかけて対策が必要になる点は、ソーシャルゲームとしては面倒に感じてしまいました。

「劣化ゼンゼロ」という声について

本作はネット上で「劣化ゼンゼロ(ゼンレスゾーンゼロ)」という声も多く聞かれます。

大変残念ながら、この点については否定できない部分もあると思っています。基本的なバトルシステムがゼンゼロに似ているうえに、あちらの方が洗練されており、クオリティが高いと感じる点は事実です。決して本作のクオリティが低いわけではありませんし、本作ならではの魅力も多く、似てしまったのは不運だったと言えるでしょう。

探索に時間がかかるダンジョン攻略について

本作のフィールドはHD-2Dで制作されており、バトル以外の場面では、このフィールド内でキャラクターを操作する必要があります。フィールド自体はよくできていると感じました。

しかしながら、長くて複雑なギミックが多く、マップの情報量も少ないため、ギミックを解き、目的地にたどり着くまで非常に時間がかかります。その上、敵の数と追従性が高く、基本的に迷いやすい上に、強制的に戦闘が発生するため、必然的に物語のテンポも悪くなっていました。

使い勝手の悪いマップ

正直なところ、個人的にはこのマップ攻略が非常に面倒に感じました。

さくっとストーリーを進めたいのに、それができずかなりストレスが溜まりました。コンシューマーゲームであれば、この構造も問題はないかもしれませんが、いつでもやめられるソーシャルゲームにおいて、攻略に時間がかかるマップ構造はかなり相性が悪いように感じました。

その他気になったところ

その他、いくつか気になった点を挙げていきます。

凝ったメニュー

メニュー画面は毎回凝った演出が入り、デザイン性は高く感じました。操作するだけでも楽しい気分になりますし、このあたり凝っているのはうれしいポイントでした。

あまりにも渋すぎるガチャ回り

本作のガチャ周りのバランスは、正直なところ、かなり厳しいと感じました。

本作では、キャラクターガチャが存在するのですが、最高レアリティである星3キャラクターの排出率はわずか0.6%。そのうち、ピックアップキャラクターの排出率は0.3%です。ソーシャルゲームをプレイしている方ならわかると思いますが、これはかなり渋い数値です。さらに、ゲーム内でのガチャ石の配布量も少ない印象で、課金する意欲も湧かない印象でした。

ただ、これについては公式よりガチャ周りの仕様変更が発表されています。3月4日12時からのアップデート後から、星3キャラクターの排出率が2%に上昇し、そのうち1.5%がピックアップキャラクター確定となるようです。さらに、これまで使用したガチャ石はすべて変換されるとのこと。ゲーム内配布量の調整も入るようです。

これは間違いなく前代未聞の事態であり、思い切った決断ではありますが、英断だと思っています。取り返しのつかなくなる前に早めに対応ができたのは良かったと感じています。この件の詳細については、公式の発表をご確認ください。

最適化不足は改善に期待したい

また、最適化不足を感じる部分もあり、このあたりは調整に期待したいです。

筆者は主にSteamでプレイしていたのですが、コントローラー操作だと操作できない部分があったり、コントローラーの設定がことあるごとにリセットされ、何度設定を変えても元に戻ってしまうこともありました。また、全体的に動作がもっさりしている(特にメニューを開くときの挙動など)点も気になります。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は『TRIBE NINE/トライブナイン』のレビュー・評価・感想をお届けしました。

全体的なクオリティは高く、光る部分も多くありますが、問題点も見受けられ、現時点では評価が難しいというのが正直な感想です。個人的には好きな部分も多いので、応援したいと感じています。ただ、ゲーム性がコンシューマーゲームに寄っていると感じる部分が多く、買い切り型のゲームとしてプレイしたかったというのも本音です。

また、アクションRPGという競合タイトルが多いジャンルに挑んだ点も本作の評価が厳しくなってしまった要因かもしれません。近年、HoYoverseをはじめとする海外勢の勢いが強い中、予算規模の小さい国産タイトルが生き残っていくためには、真っ向勝負ではなく、強みを明確にした戦略が必要になるのかもしれませんね。

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