【テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター】クリアレビュー・評価|色あせない斬新な戦闘システムと丁寧な移植が際立つ【グレイセス エフ】

レビュー
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こんにちは。ヤマザキです。

今回は『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』のクリアレビュー・評価になります。

この記事では本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
購入の参考にしてみてください。

この記事はこんな人におすすめ!
  • 『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』の購入を検討されている方
  • 『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』の評価・感想が知りたい方
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はじめに

『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』は、2025年1月16日にバンダイナムコエンターテインメントより発売されたアクションRPGです。対応プラットフォームはNintendo Switch、PlayStation 4、PlayStation 5、Steam。本作は2009年にWiiで発売された『テイルズ オブ グレイセス』に新要素を追加し、2010年にPlayStation 3で発売された『テイルズ オブ グレイセス エフ』をリマスター・移植した作品です。

「テイルズ オブ」シリーズは多くのファンを持つ一方、過去作の移植は少なく、現行機で遊べる作品は限られています。さらに、2022年に発売された『テイルズ オブ シンフォニア リマスター』では最適化不足による問題が発生し、批判を集めたことも記憶に新しいところです。そのため、今回のリマスター版の品質についても懸念の声があるかもしれません。

しかし、結論から言えば、本作はシリーズ屈指と名高い戦闘システムをはじめとする原作の魅力を余すことなく再現し、移植としても非常に高い完成度を誇る作品になっていました。グラフィックの向上、動作の安定化に加え、目的地アイコンなどの便利機能も追加されており、快適なプレイ体験を提供してくれています。

今回は、そんな本作の魅力について詳しく語っていきたいと思います。

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『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』の魅力

ここからはそんな本作の魅力について、大きいポイントを紹介します。

その1:革新的な戦闘システム

本作最大の魅力は、その革新的な戦闘システムにあります。
本作の戦闘は「スタイルシフトリニアモーションバトル」と呼ばれ、これまでの2D『テイルズ』シリーズの良さを活かしつつ、3Dアクションとして見事に昇華させたシステムです。

戦闘では、「CC(チェインキャパシティ)」というリソースが必要となります。このCCは、ガードや回避などを行うことで回復し、攻撃を継続するためにはリソースをうまく管理する必要があります。つまり、一方的に攻撃を続けるのではなく、相手の行動を読み取り、防御や回避を使い分けることで、戦況を有利に進めることが求められます。逆に、リソースさえあれば攻撃を止めることなく続けられるため、攻守のバランスが非常に面白く、戦闘に深みを与えています。

エレスライズ中は秘奥義が発動可能に

さらに、戦闘の幅を広げる要素も豊富に存在します。

ゲージを溜めることで発動する「エレスライズ」では、一定時間能力が強化され、戦局を有利に進めることができます。また、「系譜変」でのみ使用可能な「アクセルモード」など、戦闘の拡張性が高く、その戦闘システムの魅力は色あせることなく、引き込まれてしまいました。

また、戦闘は最大4人のパーティで行い、キャラクターごとに詳細な作戦を指示することができます。ボス戦などでは、パーティ編成や作戦を練りながら戦う楽しさも本作の魅力のひとつです。

その2:王道展開ながら熱いストーリーと魅力的なキャラクター

本作は王道的な展開ながらも熱いストーリー魅力的なキャラクターが大きな魅力となっています。

物語は、主人公アスベルと記憶喪失の少女ソフィ、そして王子リチャードの幼少期から始まります。三人は花畑で固い誓いを交わしますが、7年後、リチャードは性格が豹変しており、生命の源である原素(エレス)を各国から奪い始めます。アスベルは、大切な人々を守り、かつての誓いを果たすため、仲間と共に世界の命運をかけた戦いに身を投じることになります。

物語は、「変わり果てたリチャードに何が起きたのか」「ソフィの正体とは何か」といった謎を軸に展開し、王道的なストーリー構成ながら、誰もが理解しやすく、物語への没入感を深めてくれます。

また、丁寧に描かれたキャラクターたちの魅力にも注目です。

特に、本編開始7年前を描いた幼少期編は約3時間にわたり、幼いアスベルたちの友情や関係性が丁寧に描写されています。このパートを通してキャラクターたちの個性に触れ、彼らへの愛着を深めることができると思います。幼少期編で築かれた固い絆が、7年後の本編でどのように変化し、葛藤を生むのか。そして、バラバラになった彼らが再びどのように心を通わせるのか。その過程は、プレイヤーの心を強く揺さぶることでしょう。

さらに、個性豊かなパーティメンバーたちの掛け合いも本作の大きな魅力の一つです。戦闘終了後やスキットで見られる賑やかなやり取りは、冒険をより楽しく彩ってくれるものになります。

その3:豊富な育成要素

本作の戦闘の魅力を高める要素の一つとして、豊富な育成要素が挙げられます。
やり込み要素としても充実しており、戦闘へのモチベーションを高めてくれます。

中でも特に重要なのが称号システムです。
称号には、装備効果とマスタリースキルの2つの効果があり、装備効果は称号を装備している間のみ発揮されますが、マスタリースキルはスキルポイントを消費して習得することで、装備していなくても効果を発揮します。

戦闘を重ねて様々なマスタリースキルを習得していくことで、キャラクターが着実に強化されていきます。どのスキルを習得するかの選択も楽しみの一つですし、称号は各キャラクターに100種類以上用意されており、やり込み要素としても膨大なボリュームを誇ります。

さらに、アイテムを合成して新たなアイテムを作り出す「デュアライズ」、裏ボスへの挑戦、難易度設定など、他にも育成要素とやり込み要素が豊富に用意されており、本作の大きな魅力になっていると思います。

その4:リマスターとしての完成度の高さ

本作はリマスター移植作品としての完成度も非常に高いと感じています。

筆者はSteam版でプレイしていたのですが、画質は大幅に向上し、動作も非常に安定しています。2022年の『テイルズ オブ シンフォニア リマスター』で問題になった最適化不足といった点は、本作では解消されているため、安心してプレイすることができます。

目的地アイコンの追加

さらに、リマスターにあたり、いくつかの便利機能が追加されています。目的地アイコンの表示、1周目からグレードショップの利用可能化、各種オプション機能の追加など、現代のゲームに合わせた快適なプレイを実現しています。

特に目的地アイコンの追加は、原作をプレイしたことがある人ならその便利さを実感できるかもしれません。
原作では目的地が明確に示されず、プレイヤー自身で探す必要があり、時には迷ってしまうこともありました。本作では目的地アイコンのおかげで、スムーズにゲームを進めることができるようになっています。

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不満点・気になるところ

本作は、間違いなく色あせない魅力を持つ名作と言える作品です。
しかしながら、10年以上前のゲームということもあり、現代のゲームに慣れたプレイヤーにとっては、気になる点もいくつか見られました。

その1:複雑すぎるギミックが目立つダンジョン攻略

本作はダンジョンに多くのギミックが仕掛けられています。

ギミックの存在自体は良いのですが、中盤以降は複雑さが増し、解く楽しさよりも迷う時間の方が長くなってしまう印象です。目的地機能は、あくまで目的地までの最短経路を示すだけで、ギミック攻略の助けにはなりません。

現代のゲームに慣れたプレイヤーにとっては、この点はストレスを感じるかもしれません。

その2:王道すぎるストーリー

本作のストーリーは王道で熱い展開が魅力です。
しかし、良くも悪くも予想通りの展開が多いため、物足りなさを感じるプレイヤーもいるかもしれません。

ストーリー自体は決してつまらないわけではありません。しかし、「テイルズ オブ」シリーズには『ジアビス』や『ベルセリア』のように、重厚な展開を通して主人公たちの成長を描く作品も存在します。本作はそれらと比べるとどうしてもストーリー展開が平坦に感じられ、期待外れと感じる部分もあるかもしれません重厚なストーリーや予想がつかない展開を期待する方は注意が必要です。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は『テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター』のクリアレビュー・評価をお届けしました。本作はシリーズ最高と呼ばれる戦闘システムに王道で熱いストーリーなど今今プレイしても色あせない魅力を持つ作品でした。また移植としても高水準で行われており、新機能の追加も含めてリマスターとしてとてもお勧めしやすい作品になっていました。

これを気に、テイルズシリーズを気になっていたという方はぜひこの機会に初めて見てはいかがでしょうか。

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