【グラブルリリンク】クリアレビュー・評価|仲間との連携を活かしたバトルシステムと果てしないやりこみ要素は圧巻の一言。サイゲームズのコンシューマーゲーム事業の今後に期待が高まる作品

レビュー
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こんにちは。ヤマザキです。

今回は『グランブルーファンタジー リリンク』のクリアレビュー・評価になります。

この記事では本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
購入の参考にしてみてください。

この記事はこんな人におすすめ!
  • 『グランブルーファンタジー リリンク』の購入を検討されている方
  • 『グランブルーファンタジー リリンク』の評価・感想が知りたい方

※ネタバレはできる限り避けていますが、全く情報を入れずに本作をプレイしたいという方はご注意ください。

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はじめに

『グランブルーファンタジー リリンク』は、Cygamesより2024年2月1日に発売されたアクションRPGです。2014年からサービスを開始した大人気スマホゲーム『グランブルーファンタジー』のコンシューマー機向けタイトルとして登場しました。

2016年の発表から8年の歳月を経て発売された本作は、当初『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』などで知られるプラチナゲームズとの共同開発でしたが、2019年に契約を終了。この経緯から、大きな期待とともに、少なからず不安の声も聞かれましたが、結果として本当に素晴らしい作品に仕上がったと感じました。

分かりやすいストーリー、アクションと仲間との連携が楽しめるシステム、そして圧倒的なやりこみ要素など、その完成度の高さに驚かされます。

今回は、そんな『グランブルーファンタジー リリンク』の魅力を、余すところなくお伝えしたいと思います。
なお、筆者は原作の『グランブルーファンタジー』をプレイした経験がありません。あくまで、未経験ユーザーの視点からのレビューであることを、あらかじめご了承ください。

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バトルシステムについて

基本システムは、オーソドックスなアクションバトルになっています。

戦闘では、□ボタンの通常攻撃と△ボタンの各キャラクター固有の攻撃を中心に、回避やガードを駆使して戦います。R1ボタンと「□〇△×」ボタンの組み合わせで発動するアビリティは、各キャラクターごとにカスタマイズ可能で、スキルパネルで習得することで種類を増やすことができます。どのキャラクターに、どのアビリティをセットするかで戦略性が生まれていました。

基本的なアクション部分でも、操作性が非常に良く、ド派手な演出も魅力で、特別な操作しなくても十分に爽快感を味わうことができます。

20人以上のプレイアブルキャラと各キャラの作りこみがすごい

そしてなんといっても驚きなのは、操作可能なキャラクターが20人以上いることです。

各キャラクターはそれぞれ異なる武器を持ち、それによって全く異なるアクションが楽しめる、その作り込みはまさに圧巻です。昨今、本格アクションゲームのプレイアブルキャラクターは減少傾向にあり、FF16でも主人公一人のみ操作可能でした。そんななかで、本作では20人以上ものキャラクターそれぞれに、ここまで丁寧な作り込みがされていることに驚き、感動すら覚えました。

もちろん、それぞれのキャラの操作感は違っていて、ユニークな武器を持つキャラも多数登場します。いろいろなキャラを触ってみて、自分に合うキャラを探してみるのもお勧めです。

仲間との連携が楽しい

本作の大きな特徴として、仲間の存在感が強いのも特徴です。
マルチプレイを想定したゲームデザインであることになっているため、当たり前といえばそうなのだが、一人でプレイしていても仲間との共闘感を強く感じられる点はすごく良かったです。

さらに、仲間と連携するシステムも充実しています。

例えば、リンクアタックは、敵のスタンゲージを溜めることで発生するチャンスに、タイミング良く「〇ボタン」を押すことで発動します。また、リンクゲージがたまっている状態で全員がリンクアタックに成功すると、敵全体がスロー状態になり、さらに様々な強化効果が得られるリンクタイムに突入します。このリンクタイムを上手く活用することで、戦闘を有利に進めることがようになっています。

また、各キャラクター固有の奥義ゲージを溜めることで、奥義を発動できます。

全員の奥義を連続で発動すると、チェインバーストという強力な追撃が発生します。このチェインバーストは非常に大きなダメージを与えるため、戦闘時には積極的に狙いたいところです。

これらの連携技は、ド派手な演出も相まって、非常に爽快感があります。

ユニークな攻略法を持つ、多種多様な敵たち

本作に登場する敵たちは、非常に個性的なものが多い印象です。
それぞれにユニークな攻略法が用意されており、敵の攻撃をかわしながら、どのように攻略していくのかを試行錯誤する楽しみがあります。

また、4対1の戦闘を想定しているためか、敵は全体的にスケールが大きく、攻撃の規模も大きくなっています。例えば、「この攻撃は全員で回避に専念しよう」「このタイミングでは、ここに集まろう」といった、状況に応じた分かりやすい行動が求められるのも特徴です。このような戦闘バランスは仲間と協力して戦っている感覚をより強く感じさせてくれる要因の一つになっていたかもしれません。

しかしながら、敵の攻撃もあまりにも大規模になってくると、視認性が悪く、画面の情報量が多くなりすぎて、状況を把握しづらい場面があるのも事実です。この点については、改善を期待したいところです。

カメラ挙動とキーコンフィグには改善の余地あり

全体的に完成度の高い本作ですが、カメラ挙動とキーコンフィグに関しては気になりました。

まず、ロックオンを含めたカメラ挙動についてですが、補正がかなり強く、なぜかキャラクターの斜め後ろにカメラが固定されるような動きをします。そのため、意図しない位置にカメラが動いてしまい、もどかしさを感じることが多々ありました。全体的にカメラの挙動が気になることが多かったため、設定からカメラの補正は切ってプレイしていました。また、ロックオンについても、切り替える際に、カメラの動きが気になってしまう場面がありました。

加えて、ロックオンがL2ボタンに割り当てられている点、キーコンフィグで「L1⇔L2」の入れ替えはできるものの、自由にボタン配置をカスタマイズできない点も気になりました。他にも個人的には、回避を「〇ボタン」に設定したいですし、マップを「R3ボタン長押し」で開く操作にも違和感がありました。しかし、本作のキーコンフィグはプリセットからの選択式で、ボタンごとの配置を自由に設定することはできません。ある程度は慣れでカバーするしかないため、操作性にこだわりがある方は注意が必要です。

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物語について

本作のメインストーリーは、未知の空域「ゼーガ・グランデ」を舞台に展開されます。

主人公たちがその地に足を踏み入れたときから物語は始まり、ルリアの力を求める「アヴィア教団」など、スケールの大きな勢力が登場し、物語は大きく動き出します。ムービーシーンのクオリティは非常に高く、フルボイスで演出も凝っており、物語に引き込まれることでしょう。

王道展開な物語はわかりやすく、誰でも楽しめる

何より、ストーリーのテンポが良く、展開も分かりやすいのが特徴です。

王道的な熱い展開も多く、シリーズ未経験者でも置いてけぼりにされることなく、十分に楽しめます。また、登場キャラクターの魅力が丁寧に描かれており、グラブルのCSゲームのストーリーとしては、文句の付けどころのないものになっていました。

ただし、他作品と比べると・・・

ただし、わかりやすさを重視している反面、盛り上がりに欠ける部分があるのは否めません。

RPGには何よりもストーリーの面白さを求めるという方には、本作は合わないかもしれません。メインストーリーのボリューム自体は20時間程度と、それほど長くはなく、本作は何よりもゲーム性に魅力がある作品なので、グラブル未経験者はゲーム性で合うか判断するのが良いでしょう。

フェイトエピソードはもう少し凝っていてもよかった

本作には、各キャラクターの深掘りエピソードであるフェイトエピソードという要素が存在します。これは、各キャラクターごとに段階的に解放されていくもので、キャラクターとの出会いの経緯や、シリーズ未経験者には馴染みのない知識の補填、ちょっとした日常エピソードなどが語られます。

ただ、このフェイトエピソードが、想像以上に簡素な作りだった点は残念です。

基本的に一枚絵とキャラクターボイスで進行し、紙芝居のような形で進行します。中には、キャラクターを操作するタイプのクエスト形式のものも存在しますが、その数は非常に少なく、おまけ程度に感じられました。

特にシリーズ未経験者の視点からすると、メインストーリーでの深掘りが少ないキャラクターについては、フェイトエピソードが数少ないキャラクターを知る機会になります。そのため、ここがメインストーリー並みとは言わずとも、もう少し丁寧に作り込まれていれば、作品の魅力は格段に向上したのではないかと感じており、少しもったいない点かもしれません。

圧倒的なやりこみ要素

本作は、メインストーリークリア後からが本番と言われるほど、豊富なやりこみ要素が用意されています。

まず特筆すべきは、前述した通り、プレイアブルキャラクターの数が非常に多い点です。20人以上のキャラクターがいるため、全てのキャラクターを育成しようとすると、相当な時間を要することは想像に難くないでしょう。加えて、初期キャラ以外はチケットを入手して随時開放していくことになるので、解放もそれなりに大変です。そのうえ、ストーリークリア時点でのレベルは50~60程度ですが、レベル上限は100に設定されているため、その道のりは非常に長く、果てしないと感じるかもしれません。

スキルパネルを開放してく楽しさ

そして、筆者が最も魅力を感じているのが、このスキルパネルです。

本作の特徴として、スキルパネルの拡張性が非常に高い点が挙げられます。レベルアップやクエストクリアによって、マスタリーポイント(MSP)が豊富に手に入ります。このMSPを使用してスキルパネルを解放していくのですが、その項目数がとにかく多いのです。解放できる項目は、単純なステータス強化から、新たなアビリティの習得、派生攻撃の追加など多岐にわたります。

スキルパネルを開放していくことで、キャラクターが明確に強くなっていくのをはっきりと実感できる点が素晴らしいです。ここまでコツコツとスキルパネルを開放していく体験に楽しさを感じたのは、初めてと言っても過言ではありません。

そして、このスキルパネルは当然ながら全キャラクターに用意されています。各キャラクターのレベル上げに加え、スキルパネルを全て埋めるだけでも、膨大な時間がかかるでしょう。

その他やりこみ要素

本作には、他にも様々なやりこみ要素が豊富に用意されています。
例えば、武器の強化や収集、そして「ジーン」と呼ばれるアクセサリー的な要素も存在します。

また、クエストも非常に充実しており、クリアするごとに難易度が開放されていきます。メインストーリーの収集状況は確認できるので、取り逃した要素の収集を行うのもいいですね。

筆者自身も、正直まだこれらの要素を十分にやり込めているとは言えず、本作の膨大なやりこみ要素には驚くばかりです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。『グランブルーファンタジー リリンク』の評価・感想・レビューをお届けしました。

シリーズ未経験者も経験者も楽しめる物語、仲間との連携が魅力的な完成度の高いバトルシステム、そしてユニークな攻略法が求められる個性的な敵たち、果てしないやりこみ要素。これらの要素はどれも素晴らしいものでした。間違いなく、我々が『グランブルーファンタジー リリンク』に求めていたものは全て詰まっており、期待を大きく上回る完成度だったと言えるでしょう。

Cygamesのコンシューマーゲーム事業における初陣としても、非常に素晴らしい出来栄えだと感じており、今後のコンシューマーゲーム展開にも期待が高まります。

少しでも興味を持たれた方は、ぜひ購入を検討してみてください。