【今が始め時】リリースから半年で圧倒的進化を遂げた鳴潮の今を再評価

コラム
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はじめに

皆さん、『鳴潮(めいちょう)』という作品をご存じでしょうか?

『鳴潮』は、2024年5月23日にリリースされたスマートフォン・PC向けの基本プレイ無料アクションRPGです。リリース当初は話題になったものの、問題点も多く、当時の評価は賛否両論といった印象でした。筆者もプレイしましたが、圧倒的なアクション要素のクオリティの高さとは裏腹に、難解すぎるストーリーについていけず、リリース当初のメインストーリーをクリアしただけで放置していました。

そんな『鳴潮』が、2025年1月2日にver2.0の大型アップデートを迎え、PlayStation 5版もリリースされました。最近では「良くなった」という声も聞かれるようになり、これを機に再度プレイしてみることにしました。
具体的には、1章の7幕から最新の2章3幕までをプレイしたのですが、結論から言うと、正直とても驚きました。
何よりもストーリーが大幅に改善・整理されており、作品全体の魅力が底上げされていました。

今回は、そんな『鳴潮』が半年間でどのように変化したのか、リリース当初と比べてどう変わったのかを振り返っていきたいと思います。

この記事はこんな人におすすめ!
  • リリース当初に断念したが、また『鳴潮』について気になっている復帰勢の方
  • これから鳴潮を始めようかと考えている方
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リリース当初の『鳴潮』という作品について

まず、『鳴潮』の半年間の進化を語る前に、リリース当初の本作がどのような作品で、どのように受け止められていたのかを振り返ってみたいと思います。

鳴潮は、オープンワールド型のアクションRPG

『鳴潮』は、オープンワールド型のアクションRPGになっており、ゲーム性は『原神』にかなり似ています。
プレイヤーは、ストーリーを軸に物語を進めていくことになります。

その最大の特徴は、圧倒的なアクションの完成度にありました。

キャラクターごとに異なる性質を持ち、戦い方のバリエーションも豊富です。メインアタッカー、サブアタッカー、ヒーラーなど、キャラクターごとに役割が異なるうえ、組み合わせの自由度も高く、独自の戦闘スタイルを持つキャラクターも存在するため、様々な手触りのアクションを楽しめます。

何より美麗なグラフィックとド派手な演出が際立つっており、爽快感がすごく、見ているだけでも楽しめます。

モンスターを素材にした「音骸」など、育成要素にも独自性がある点も魅力的でした。

フィールド上のモンスターを倒すと、低確率で「音骸」となり、プレイヤーの装備として利用できます。ステータス補正や組み合わせによる効果もあり、育成要素として非常に魅力的です。何より収集要素になっているため、やりこみ要素としては革新的なものでした。

また、探索面では、スタミナが豊富に用意され、壁を走れるようになっており、全体的に見ても『原神』を進化させたような部分は目立っていました。ゲーム全体のクオリティは非常に高い作品になっています。

ただし、大きな問題が・・・

そんなクオリティの高い本作ですが、致命的な問題点がありました。
それは、あまりにも理解できないストーリーです。

世界観が非常に難解なうえ、専門用語も多用される傾向になります。難しい内容でなくても、専門用語と中国語的な言い回しのせいで、何が起きているのか理解しづらくなっています。状況は読み取れないことはないものの、感情移入ができませんでしたし、全く印象に残らず、まさに置いてけぼり状態でした。盛り上がる場面も用意されているものの、やはり「よく分からない」という気持ちが勝ってしまい、個人的にはストーリーを進めるのが非常に苦痛でした。

そのせいで、キャラクターについても、当時は魅力を感じることができませんでした。

これは、ガチャを引かせたい基本無料ゲームとしては致命的だと感じていますし、これらの要因から断念した人も多いのではないでしょうか。筆者もその一人で、リリース当初、メインストーリーをクリアした以降は、全く触れていませんでした。

また、スマートフォンへの最適化不足も目立っており、そのうえコンシューマー機でプレイできなかったので、単純に窓口が狭いことも問題でした。

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それを踏まえて、Ver2.0現在どう変わったのか

では、それを踏まえた上で、現在の「鳴潮」がどのように変化したのかについてですが、
結論から言うと、運営の努力により、作品の魅力が格段に向上しており、初期の頃とは見違えるほどの進化を果たしました。具体的に、初期の頃から何が変わったのか、いくつかのポイントを紹介したいと思います。

圧倒的に良くなった物語

アブ

まず、先ほど問題点として挙げた物語についてですが、以前と比べて圧倒的に良くなったと感じています。
何より、非常に分かりやすくなりました。新たに追加された物語では、専門用語や独特の言い回しが減り、初期の頃にあった異常なまでの難解さはかなり緩和されています。

独特の言い回しについては、ローカライズの問題もあったのかもしれません。また、物語をわかりやすくしてくれるアブというマスコット的な存在が登場するようになったのも大きいですね。

超高クオリティなビジュアル表現に注目

また、高クオリティなビジュアル表現についても注目すべき点でしょう。

何より、特にムービーを含めたイベントシーンのクオリティが高く、その数が非常に多いです。以前からクオリティは高かったものの、ここぞという場面での使い方が洗練された印象で、ストーリーが盛り上がるタイミングで、ピンポイントでムービーが挿入されます。単純にテンションが上がりますし、没入感が本当にすごいです。

また、演出のパターンも非常に豊富になっています。

息をのむような展開も度々見られ、リリース当初は全く魅力を感じなかった物語に、ここまで魅力を感じるようになったことには、個人的にも非常に驚いています。

Ver.2.0からは新たな舞台「リナシータ」も実装

そして、Ver2.0からは、新たな舞台となる「リナシーで物語が展開していきます。

ここでは、初期の頃の難解さは全く感じられず、分かりやすい上に、キャラクターの魅力が明確に描かれており、ストーリーという面では文句の付けようがないと思います。また、1章の舞台である瑝瓏(こうりゅう)の頃とは登場キャラクターも一新されており、ストーリー上の繋がりもほとんどありません。これまでストーリーや世界観が合わなかったという方も、これを機に始めてるのもおすすめです。

キャラの魅力が伝わりやすく

各キャラクターの魅力が丁寧に描かれるようになったのも大きな変化です。
リリース当初に実装されていた1章6幕までの物語は、あくまで舞台となる瑝瓏(こうりゅう)の危機回避が中心でした。しかし、7幕からは大きく展開が変わります。

これまで隠されていた主人公の正体や、各登場キャラクターの魅力が存分に描かれるようになります。特に1章8幕では、主人公の正体と「ショアキーパー」というキャラクターに焦点が当てられています。今までの伏線や回収やついつい見入って物語にはぜひ注目していただきたいです。物語を終える頃には、「ショアキーパー」の魅力が十分に伝わっており、「このキャラクターが欲しい」というガチャ欲につながっているのも、大きな変化だと思います。

個人的には、このころには、初期までの物語はつまらないという印象はなくなっており、ダークな世界観と魅力的なキャラたちが織りなす物語に、本作でしか味わえない魅力を感じるようになりました。

メインストーリーに引けを取らない「連星任務」

そして、キャラクターの魅力を引き出すという点においては、「連星任務」も欠かせない要素でしょう。

「連星任務」は、各キャラクターの個性に焦点が当てられた任務(クエスト)のことです。こういったシステムは他のゲームでも見られますが、この「連星任務」は本当に力がこもっています。メインストーリーに劣らないほどムービーシーンの数が多く、それぞれのキャラクターのエピソードは非常に濃密なものになっています。

これもまた、「鳴潮」の重厚な世界観がキャラクターの魅力を引き出すことに大きく貢献しており、陰鬱ながらもはかない物語の数々は、任務を終える頃には、映画を観終えたような気分になります。これも本当に素晴らしい点です。

コンテンツの拡充と遊びやすさの向上

2キャラ同時ピックアップ

また、リリースから半年が経過し、コンテンツの量が豊富になった点も評価できるでしょう。

単純にキャラクターが増え、ガチャでは復刻も含めて星5キャラクターが2体同時にピックアップされるようになったのは大きな変化です。正直なところ、リリース当初はピックアップ対象が1体のみで物足りなさを感じることもあったのですが、2体同時であれば、どちらかのキャラクターは欲しいと感じるユーザーも多いのではないでしょうか。

様々なキャラクターが増えたことで、攻撃時の手触り(操作感)のバリエーションが本当に豊かになりました。以前にも述べたように、各キャラクターごとに異なる爽快感が用意されており、きっと自分にぴったりのアクション性を持つキャラクターが見つかるはずです。

ゲームボリュームが増えたことで、より多くの人が遊びやすくなったと感じます。

その他、システムの改善

また、リリース当初には手が回っていなかった部分についても、着実に改良が重ねられています。
運営のユーザーの声に耳を傾ける姿勢は、多くのユーザーから称賛されており、その姿勢こそが、リリース当初からここまでの進化をもたらした要因の一つかもしれません。個人的に感じた改善点を紹介しておきます。

スマホでもプレイしやすく

リリース当初は推奨スペックが高く、発熱や動作の不安定さが見られました。また、スマホコントローラーにも対応していませんでした。しかし、現在では動作は安定し、コントローラーにも対応しています。

PS5版のリリース

これにより、コンシューマーゲーム機でプレイするユーザーも気軽に触れられるように。

主人公の性別変更が可能に

個人的には、「鳴潮」の物語は、男性主人公がより世界観に合っていると感じているのですが、女主人公で始めまてしまい、男主人公に変えたかったので、この変更は助かりました。

超過スタミナの貯蓄システムの追加

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、「鳴潮」について、リリースから半年が経過した現在の状況を改めてプレイし、感じたことをまとめてみました。何度も述べているように、この半年で作品としての魅力が格段に増し、明らかにクオリティが向上したと感じています。

特にストーリーは、以前の難解な状態から脱却し、ダークな世界観を活かしつつ、登場キャラクターの内面を丁寧に描くものへと変化しました。そのストーリーテリングも以前より格段に良くなっており、物語への没入感が大幅に増しています。元々高かったアクションのクオリティと相まって、本当に素晴らしいゲームになったと思います。

プレイ中には、何度も「これは凄い…」と感嘆するシーンがあり、半年間でここまで変化を遂げたという事実は非常に衝撃的でした。私自身も以前は「原神に似たゲーム」という印象が強かったのですが、今では「鳴潮」という一つの作品として、「原神」をはじめとする他の強豪作品にも劣らない魅力を確立できていると感じています。Ver.2.0が実装され、まさに始めるなら「今」というタイミングになっているため、ぜひこの機会に触れてみてほしいです。

ただし、今からプレイするとしても、序盤のハードルは依然として高いという点は否めません。

あくまで、新しく実装された要素が良くなっているという話なので、序盤で離脱してしまうユーザーが多いというのは非常に勿体ないと感じます。この点については、思い切って作り直しても良いのではないでしょうか。もし序盤が合わないと感じるようであれば、1章3幕までプレイすることで、2章を先行プレイできるので、そちらから試してみるのも良いかもしれません。