こんにちは。ヤマザキです。
今回は『ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜DX』のクリアレビュー・評価になります。
この記事では本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
購入の参考にしてみてください。
- 『ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜DX』の購入を検討されている人
- 『ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜DX』の評価・感想が気になる人
はじめに
『ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜DX』は、コーエーテクモゲームスより2021年4月22日に発売されたRPG作品です。 2015年に発売された『ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜』に、新規要素の追加や遊びやすさの向上、対応プラットフォームの拡大といった改善を加えた、「完全版」と言える作品になっており、今からプレイするなら、間違いなくDX版がおすすめです。
アトリエシリーズは、長年愛され続けているアトリエシリーズですが、実は筆者は本作で初めてその世界に触れましたのですが、その結論から言うと、とても良かったです。
素材集めと調合を繰り返す、独特のゲームサイクルは、他のゲームでは味わえない、唯一無二の魅力になっており、その魅力に見事にハマってしまいました。
本記事では、シリーズ未経験者である筆者が本作をクリアまで遊んでみて、どう感じたのか、率直な感想を語っていきたいと思います。
『ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜DX』の魅力
ここからは本作の魅力について、語っていきます。
その1:中毒性抜群! 素材集めと調合を繰り貸すゲームサイクル

アトリエシリーズの他作品とは違う最大の特徴は、なんと言っても「調合」を軸としたゲームサイクルにあります。
フィールドを探索して素材を集め、アトリエで様々なアイテムを調合する。そして、調合したアイテムを活用して冒険を進めていく。このシンプルなサイクルこそが、驚くほど奥深く、そしてプレイヤーを夢中にさせる中毒性を持っていました。

ゲーム序盤は、「○○を作って」といった依頼をこなしていくことから始まります。必要なアイテムのレシピを解放し、材料となる素材を求めてプレイヤーはまずフィールドへと足を踏み入れることになります。そして集めた素材を使ってアトリエで調合を行う。 この「素材集め → 調合 → 素材集め→調合…」という繰り返しが、本作の基本的なゲームの流れとなっています。
アトリエで調合をしている時など、様々なタイミングでイベントが発生します。 ソフィーと街の人々との心温まる交流など、プレイヤーは退屈する暇もなく、自然とゲームの世界観に引き込まれていくことができます。
その2:素材を組み合わせで理想のアイテムを創造する調合システム

調合システムについて、もう少し触れておきましょう。本作の調合はただレシピ通りに素材を組み合わせて終わりではなく、パズルのような要素が加わることで、独自のゲーム性を生み出しています。
調合画面では、パネル状に区切られた調合釜に、素材を配置していきます。
素材にはそれぞれ異なる形や属性が設定されており、パネル上での配置の仕方によって、完成するアイテムの品質や効果が変化します。 直感的な操作でありながら、パズル的な要素も含まれており、プレイヤーの思考と工夫が試されるシステムになっています。

さらに、素材にはそれぞれ「特性」が付与されており、調合によって完成したアイテムに、その特性を継承させることができます。 特性は、アイテムの効果を強化したり、新たな効果を付与したりと、多岐に渡ります。 素材の品質、特性の種類、そして配置の仕方。 これらの組み合わせによって、無限の可能性が広がっているのです。
最強の装備を作り出すためには、質の高い素材を集め、特性を見極め、最適な配置を模索する必要があります。その奥深さは底知れず、理想の装備を追い求めるとなると、いくら時間があっても足りないです。
その3:調合したアイテムを使う戦略性抜群の戦闘システム

本作の戦闘も、調合システムと密接に絡み合い、唯一無二の面白さを生み出していました。
戦闘システム自体は、オーソドックスなコマンドバトルを採用しており、 MPを消費して技を繰り出し、敵を倒していくという、RPGでお馴染みのスタイルです。 もちろん、キャラクターごとに異なる特徴やスキルが用意されており、陣形という概念や「オフェンシブ」「デフェンシブ」といったスタイル切り替えを駆使することで、戦略的なバトルを楽しむことができます。
そして、戦闘で最も重要な要素も、やはり「アイテム」です。
プレイヤーは、自分で調合した爆弾や回復アイテムなどを駆使して、戦いを有利に進めていきます。こだわって作った最高級のアイテムが戦場で炸裂した時のワクワクや爽快感は非常に印象的でした。
また、アイテムには装備コストが設定されており、ソフィー以外のキャラクターは装備できるアイテム数に制限があります。 どのアイテムを誰に持たせるか、戦闘前の戦略も勝利のカギを握ります。

そして本作の敵はかなり強いです。
序盤こそ調合を繰り返すだけでストーリーを進められますが、終盤になるにつれて、強力な敵がプレイヤーの前に立ちはだかります。 歯ごたえのある戦闘を制するため、より良い素材を求めてフィールドを駆け巡り、さらに強力な装備やアイテムを調合する。 いつもの繰り返しを行う必要があり、これも本作の醍醐味と言えるでしょう。
まさに、調合と戦闘が融合した、中毒性抜群のゲーム体験になっていました。
その3:心温まるストーリーと魅力的なキャラクターたち

本作の物語は、世界を救う旅をしていくというような壮大なものではありません。
プレイヤーは駆け出し錬金術師のソフィーとなり、個性豊かな街の人々との交流を通して、錬金術師として成長していきます。穏やかな日々のなかで、小さな幸せを積み重ねていくような、心温まる物語が展開されます。日常を通して描かれる物語は、他のRPGでは味わえない独特の温かさに満ち溢れています。
そして、本作の物語の軸となるのが、しゃべる不思議な本「プラフタ」の記憶を取り戻すというものです。 ソフィーとプラフタの掛け合いは、見ているだけで心が温まりますし、物語がどう展開していくのに注目したいです。

また、魅力的なのは、ソフィーとプラフタだけではありません。 街には、個性豊かなキャラクターたちが暮らしており、彼らとの交流も、本作の大きな魅力の一つです。
簡単な依頼をこなしていくうちに、深い絆で結ばれていったり、豊富なイベントを通して描かれる、キャラクターたちの深堀はメインストーリーを進めていく中での楽しみになっていました。
気になる点・不満点
全体的にとても楽しめた本作ですが、元が2015年発売ということもあり、いくつか気になる点がありました。
その1:難易度は高め
まず、敵の強さについてです。本作は敵が強いと聞いていましたが… 想像以上に手強かった です。
特にラスボスは桁違いの強さで、筆者もあと一歩のところで何度もゲームオーバー画面を眺める羽目になりました。レベル上限が20と低く、終盤はすぐにカンストしてしまうため、レベル上げだけで強くなることはできません。より強力なアイテムや装備を作成し、しっかりと戦略を練らないと、歯が立ちません。
社会人プレイヤーである筆者は、まとまったプレイ時間を確保するのが難しく、早く次のゲームもプレイしたいと思っていました。しかし、本作はeasyモードでプレイしても一筋縄ではいかず、クリアまでに想像以上の時間を費やすことになりました。
アトリエシリーズに慣れているプレイヤーであれば、歯ごたえがあって楽しめるかもしれません。しかし、初心者にとっては、この難易度は少々高いハードルに感じられるでしょう。もう少し難易度調整がされていれば、より多くのプレイヤーが快適にプレイできたのではないかと思います。
その2:システム面の粗が目立つ
魅力的な部分が多い一方で、システム面では気になる点がいくつか見られました。
- 逃走のしにくさ:強敵相手だと逃走が極めて困難な上、レシピ発想モーション中は敵だけが行動可能という仕様のため、せっかく強敵を倒しても、その直後に雑魚敵に襲われてしまうことも。
- ボス敵の復活: ボスを倒しても復活する仕様のため、戦闘でミスをすると、最初からやり直しになることも。
- コンテナの使い勝手: コンテナの上限を超えたアイテムは、手作業で1つずつ捨てる必要があり、非常に手間がかかる。
- オート機能の不在: イベントが多いにも関わらず、オート機能がないため、操作が煩雑に感じてしまう場面も。
魅力的な部分が多いだけに、これらのストレスを感じてしまう仕様は非常に惜しいと感じました。
まとめ

いかがだったでしょうか。今回は『ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜DX』の評価をお届けしました。
アトリエシリーズならではの、調合を中心としたゲームシステムには、筆者もすっかり夢中になってしまいました。本作をきっかけに、アトリエシリーズの面白さにハマること間違いなしです!
最新作も発表されましたし、本作からもアトリエシリーズを始めてみるのもありかもしれませんね。
気になる方はぜひ購入を検討してみてください。