【トライアングルストラテジー】クリアレビュー・評価|戦略性の高いシミュレーションバトルが魅力。テンポの悪さなど癖は強めで人を選ぶ作品

レビュー
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こんにちは。ヤマザキです。

今回は2022年3月4日にスクエアエニックスより発売された「トライアングルストラテジー」の評価・感想・レビューになります。

『オクトパストラベラー』に続くスクエニのHD2D作品ということで期待していた方も多いのではないでしょうか。
本作のクリア時間は1つのエンディングまでで35時間ほどでした。

この記事ではそんな本作の良いところや悪いところを中心に書いていきます。
購入の参考にしてみてください。

※ネタバレは極力しないようにしていますが、気になる方は注意。

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『トライアングルストラテジー』の基本情報

タイトルトライアングルストラテジー
ジャンルタクティクスRPG
発売日2022年3月4日
発売元スクエアエニックス
クリア時間35時間程度(1つのエンディングまで)
評価74点

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『トライアングルストラテジー』の評価

結論から言うと本作は非常に魅力こそあるものの癖が強く人を選ぶ作品に思えました。

本作は主に文章を読む(見る)物語パートとシミュレーションバトルによる戦闘パートが明確の2つに分かれています。

物語→戦闘→物語→戦闘

と交互に繰り返していく形です。

それぞれ面白さはあるものの、気になるところも多いのでそこを理解したうえで購入を考えると良いかもしれませんね。

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『トライアングルストラテジー』の良いところ

重厚感ある戦記物の物語と信念の天秤システムの斬新さ

物語は一国の領主であるセレノアを中心に国とそこに住む人々のリアルな戦記物として描かれます。
特に国や周りの人々の状況を丁寧に描きつつ、セレノアに領主としての選択を迫る展開は単純に面白く目が離せないものとなっており、面白いです。

本作は2DHDで描かれるが、なかなか重い…
正直従来の3Dで描かれていたら、かなりきつい部分も2Dでフルボイスで描かれたことにより、それほど重さに引きずられないでサクサク話が入ってきた印象です。

本作ならではの特徴に「信念の天秤」システムがあります。
これは物語における重大な選択を仲間たちの投票によって決めるシステムで、この投票によってそのあとのストーリー展開が分岐します。

道中の物語で表示される選択肢や主人公の行動によって仲間の選択が変わるというものです。
このシステム自体、非常に斬新ですし、ゲーム中には主人公の人間性を構築するような選択肢が散りばめられており、ここも考える必要もあるというのは面白い体験でした。

戦略性が高く歯ごたえがある戦闘

本作の魅力として一番に挙げられるのが、その戦略性の高いシミュレーションバトルです。
ゲームデザインとしてはFEのようなオーソドックスなものになっていますが、難易度が非常に高い
レベルが上がりづらく、育成要素もさほど多くないなど、戦闘以外の要素が少ないため戦闘そのものに集中させることができているように思います。

また、FEのように敵から攻撃を受けた際にこちらのユニットが反撃してくれることはないため、基本的に自分のターンに決着をつけることが求められるバランスになっている点やキャラクターの向きも戦いに影響するなど戦術的な要素が強くなっています。

良くも悪くも難易度が高い印象で、戦略性が高いバトルが楽しめ、歯ごたえもありますが、何も考えず、キャラを動かしているとすぐ全滅します。
個人的には風花雪月などでは物語終盤では、それなりに高い難易度でも何も考えずに無双できてしまい、歯ごたえのなさを感じることが多かったので、この部分は楽しめました。

『トライアングルストラテジー』の気になったところ

テンポが非常に悪い

しかしながら、本作には問題点もあるかと思います。

それはテンポの悪さです。物語と戦闘、2つの要素によって構成される本作はそれぞれに大きな魅力があります。しかしながら、噛み合わせた時に非常にテンポが悪いです。

前述した通り、戦闘は非常に難しく、毎度しっかりレベル上げなど育成をして臨むバランスになっています。そのため、物語をサクサク進ませることはできないです。
先の展開が気になって物語を進めたくても、戦闘では時間をかけて考える必要があり、毎回止まってしまいます

こういったテンポの悪さはカジュアルなゲーマーが入りづらくなっているように見えますが、この戦闘の難しさこそが本作の魅力でもあるため、なかなか難しいところ。
癖が強く人を選ぶ部分はこういったところにあるのかもしれませんね。

信念の天秤の問題点

先ほど「信念の天秤」の斬新さが面白いと書きましたが、このシステムは本作の魅力を下げている要因もあったと思います。

端的に言うと「信念の天秤」というシステムのためにシナリオを無理やり合わせている印象もあり、物語終盤にはそこが原因で面白さが半減しました。
具体的には都合の良い分岐を作るためにこのキャラそんなこと言っちゃうの!?」のようなシーンが散見されました。

いくつかのエンディングがあるのですが、すべて見るには周回する必要があり、それをするほどの面白さはなかったです…
シナリオとゲームシステムがうまく合わなかったのかなとも思うのですが、ちょっともったいないと感じました。

総評:魅力こそあるものの癖が強く人を選ぶ

本作は魅力こそあるものの癖が強く人を選ぶ作品に思えました。

育成などの要素が薄く、その分物語パートと戦闘パートがの比重が大きかったように思います。

それぞれ魅力こそありますが、欠点も多く合わない人も多いかもしません。
その二つの要素に合うかで購入を判断したほうが良いかと思います。

個人的に戦略性の高い戦闘要素はかなりお気に入りで、良い作品だったと思います。