【Summer Pockets REFLECTION BLUE】クリアレビュー・評価|ひと夏の切なさと感動が心に残るKeyの名作

今回は『Summer Pockets REFLECTION BLUE』の魅力と、全ルートをクリアして感じたポイントをレビューします。
レビュー本編では大きなネタバレを避けています。記事後半にはネタバレありのルート感想も掲載しているので、未プレイの方は「まとめ」まで安心してお読みください。

この記事はこんな人におすすめ!

✓ 感動できるノベルゲーム・泣きゲーを遊びたい
✓ キャラクター一人ひとりを丁寧に描く物語が好き
✓ 夏らしい雰囲気や、切なさ・余韻の残る作品を楽しみたい

目次

はじめに

『Summer Pockets REFLECTION BLUE』は、Keyより発売された恋愛アドベンチャーゲームです。
2018年に発売された『Summer Pockets』に、新たなヒロインやルートなどの追加要素を加えた作品で、主人公・鷹原羽依里が夏休みに訪れた鳥白島で過ごす「ひと夏の物語」が描かれます。

筆者はアニメではKey作品に触れていたものの、ゲームとしてKey作品をプレイするのは本作が初めてでした。
そんな状態で遊び始めたのですが、とても良かったです……。

全ルートをクリアするまで約45時間。特に印象に残ったのは、ヒロイン一人ひとりを丁寧に描いた個別ルートと、物語を読み終えたあとまで残る切なさや余韻でした。家族や友情、人とのつながりを描く温かな物語はもちろん、鳥白島の景色や音楽、登場人物たちとの何気ない日常まで含めて、「ひと夏の思い出」を体験しているような感覚があります。

作品全体を通して夏の空気を強く感じられるので、できれば夏に遊んでほしい作品ですね。

泣きゲー・感動系のノベルゲームを探している方はもちろん、キャラクターとの時間をじっくり楽しみたい方にもおすすめできる一本となっています。ここからは本作の魅力について、見ていきます。

基本情報

スクロールできます
発売日2020年6月26日
ジャンル恋愛アドベンチャーゲーム
開発・発売Key / VISUAL ARTS
対応ハードNintendo Switch / PS4 / スマートフォン
価格8,580円(税込)
クリア時間約45時間(全ルートクリア)

攻略順について

『Summer Pockets REFLECTION BLUE』は、主人公の行動によってルートが分岐していく恋愛アドベンチャーゲームです。序盤ではマップからその日の行動を選びながらイベントを進め、条件を満たすことで各ヒロインの個別ルートへ入っていきます。

本作で進められる主なルートは以下の8つです。

①しろはルート
②蒼ルート
③鴎ルート
④紬ルート
⑤のみきルート
⑥静久ルート
⑦識ルート
⑧うみルート

筆者は攻略順をそこまで厳密に気にしなくても楽しめると思っていますが、ルートによっては物語全体の秘密やTrueエンドに深く関わるものもあります。そのため、ここでは一般的によく言われている攻略順のポイントと、筆者が実際にプレイした順番を紹介します。

※以下は一部ルートの内容に軽く触れるため、気になる方だけ開いてください。

攻略順のポイント

『Summer Pockets REFLECTION BLUE』は、どのルートから進めるかによって物語の印象も少し変わります。

よく言われているポイントとしては、以下のようなものがあります。

  • しろはルートはTrueエンドに深く関係するため、後半に回すのがおすすめ
  • 蒼ルートは物語全体の秘密に関わるため、比較的早めに進めると理解しやすい
  • のみき・静久・識ルートは『REFLECTION BLUE』で追加されたルート
  • 紬ルートと静久ルートはつながりが強いため、紬→静久の順がおすすめ
  • うみルートは条件が特殊で、進めるタイミングが限られるため最後に回すのがおすすめ

筆者はこれらを参考に、

蒼 → 鴎 → のみき → 紬 → 静久 → 識 → しろは → True → うみ

という順番でプレイしました。

個人的にはこの順番で大きく後悔はありませんでした。
特に、物語の核心に関わるルートを後半に残しつつ、追加ルートも自然に挟めたので、最後まで楽しみやすかったです。

『Summer Pockets REFLECTION BLUE』の魅力

その1:一人ひとりを丁寧に描く個別ルート

本作で一番に伝えたいのは、やはりシナリオの面白さです。

Trueエンドへつながる大筋の物語はもちろん、各キャラクターの個別ルートも非常に完成度が高く、最後まで飽きずに楽しむことができました。ヒロイン数が多いうえ、個別ルートはそれぞれ3~5時間程度。プレイ前は「1ルートあたりの内容が薄くなるのでは?」とも思っていました。

しかし、実際に遊んでみるとこれがめちゃくちゃ面白い。
一人ひとりの背景や悩み、性格がしっかり作り込まれていて、短い時間の中でも自然と感情移入してしまいました。特に、もともとの『Summer Pockets』から登場している4人のルートは、キャラクターそれぞれの物語を楽しみながら、張られていた伏線や島に隠された謎へ少しずつ迫っていく面白さがあります。登場人物もKey作品らしく、一人ひとりが分かりやすく個性的。ルートごとにまったく違う物語を楽しめるのも魅力でした。

一方で、個人的に特に印象に残ったのは、『REFLECTION BLUE』から追加されたキャラクターたちのシナリオです。こちらは作品全体の大きな謎を追うというより、それぞれが抱えている悩みや葛藤、その人物自身の成長にフォーカスした物語が多く、よりキャラクターの内面に踏み込んだ内容になっています。

もちろん、家族の大切さや友情、人とのつながりといったテーマも丁寧に描かれており、温かさを感じさせてくれるシナリオには何度も感情移入してしまいました。こうした、キャラクター一人ひとりとしっかり向き合いながら物語を描く部分は、まさにKey作品ならではの魅力だと思います。

また、本作は個別ルートが比較的コンパクトにまとまっているのも良かったところ。
短い時間の中で起承転結がしっかり作られていて、1本の映画を観るような感覚で楽しむことができました。過去のKey作品では、個人的に「さすがにちょっと長いな……」と感じる展開もあったので、その点でも本作はかなり遊びやすかったです。

その2:ルートを終えたあとまで残る切なさと余韻

また、個人的にかなり気に入っているのが、各ルートの終わらせ方です。
ルートによって描かれる物語や結末はそれぞれ異なりますが、最後のシーンをどのように見せ、どんな感情を残して物語を締めくくるのか。その演出がとても丁寧でした。

特に印象的なのが、BGMと映像を組み合わせたシーンの魅せ方です。
Key作品は感動的な物語が魅力のひとつですが、本作も単純に「泣ける展開」を用意するだけではなく、音楽やCG、台詞の間などを使って、その場面の感情をしっかり印象に残してくれます。ルートをクリアしたあとも、すぐ次へ進むのではなく、しばらくBGMを聴きながら余韻に浸りたくなることが何度もありました。

切なさや寂しさ、温かさなど、ルートごとに残る感情は違いますが、物語が終わったあとまでそのキャラクターのことを考えてしまう。この「読後の余韻」まで含めて楽しめることも、本作の大きな魅力だと思います。

その3:にぎやかな友人たちとのコメディ要素

Key作品って、いつも親友ポジションのキャラクターが魅力的ですよね。

本作の友人たちも例にもれず非常に個性的で、すぐに脱いでしまう良一と、卓球オタクの天善。秘密基地で繰り広げられる仲間たちとのやり取りは、何度もクスッと笑わせてくれました。『リトルバスターズ!』でもそうですが、こうした仲間内でのちょっとくだらないノリもKey作品らしさのひとつだと思います。

物語が進むにつれて、「このメンバーで夏休みを過ごしているんだな」と思えるような仲間同士の距離感が生まれてくるのも良いところ。恋愛アドベンチャーゲームというとヒロインとの関係に目が行きがちですが、だからこそ、こうした友人たちとの何気ないやり取りの面白さって大切だと思うんですよね。

ちなみに本作では、秘密基地で天善と卓球をすることもできます。
Key作品のこういう微妙なミニゲームを入れてくるところ、個人的には好きですね(笑)

まとめ

今回は『Summer Pockets REFLECTION BLUE』のクリアレビューをお届けしました。

ヒロイン一人ひとりを丁寧に描いた個別ルート、笑える日常パート、そして物語を読み終えたあとまで残る切なさと余韻。全ルートを通して、Keyらしい魅力を存分に味わえる作品でした。

特に印象的だったのは、ただ「泣ける」だけではなく、鳥白島で過ごしたひと夏そのものが思い出として残るような感覚です。

感動できるノベルゲームを探している方はもちろん、夏らしい空気感や、キャラクターとの時間をじっくり楽しめる作品が好きな方にもおすすめです。

【ネタバレあり】筆者が好きなルートTOP3

ここからは筆者がサマポケRBをプレイして好きだったルートを3つ簡潔にランキング形式でお届けします。
少し余談になります。

ネタバレありなので、十分に注意を!

また個人の主観がとても強いのと、かなり昔にプレイしたので細かい記憶が曖昧です。細かい設定が違っていたらごめんなさい。その辺ご留意ください。

第3位

第3位は静久ルート。

これは意外かも?

このルートでは静久の成長と葛藤を描く内容でした。
どんなことがあっても怒らない静久は嫌なことがあっても引きずらないのではなく、嫌なことは神に願い忘れてしまうという真実が明かされます。

静久が今まで逃げ続けていた自身の問題と向き合い、それを羽依里や紬が静久に正面から向き合い支えるそれぞれの心理描写や3人の関係性の描き方が丁寧で好きなんですよね。

一番印象に残っているのは最後のシーン。

二人が自身の成長のために別れるという内容でしたが、ここまで葛藤と成長を描いたルートはなかったと思います。正直詳細は覚えていませんが、それぞれの内面を描いたこのルートは好きだったなあ。

第2位

第2位は鴎ルート。

かなり最初のほうにやったのですが、ここでサマポケにハマってしまったかも。

このルートは正直かなり特殊なルートで、鴎と海賊船を見つける冒険していると船を見つけたタイミングで鴎が消えてしまうんですよね。

そこからこれまで謎が多かった鴎はすでに死んでいたという事実と今までの真相に気付いていく流れ。
消えてしまったときに「え?どういうこと?」ってなるんですが、その後、真実が少しずつ明かされていく流れには、ついついのめり込んでしまいました。

鴎はすでに死んでいるので、完全なハッピーエンドになり得ないのがなんとも切ない。
それでも鴎を思い、動く羽依里の姿は健気でした。

個人的には最後の1枚絵が大好きで、そんな切ない気持ちを抱える中で「いつかどこかで羽依里と鴎が会えて幸せになってほしい」というプレイヤーの願いを表しているような絵でしたね。

鴎ルートって全ルートの中でもかなり短かったと思いますが、強く印象に残っています。

第1位

第1位は識ルート。

記憶を失った識と過ごしていく中で識が150年前から来た人間だと明かされました。

複雑な設定なのでストーリーは割愛しますが、識と過ごす中で変わっていく古文書の記述と明かされていく真実には目が離せません。

羽依里から勇気をもらい、島民を救い自らは命を落としてしまう展開は何となく予想していても感情移入してしまいますよね。最後に多くの人の命を救った識の石碑を眺めるシーンは何とも切ない…

ここまで作り込まれた設定と丁寧な描き方は見事でした。
サマポケの中でも一番余韻がすごかったルートで、クリアしてしばらくはBGMを聴きながらCGを見ていましたね。

筆者は切ないルートが好きみたいですね。

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