今回は『鳴潮』のレビュー・評価になります。
この記事では本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
気になる方は購入の参考にしてみてください。
- 『鳴潮』に興味がある方
- 『鳴潮』の評価・感想が知りたい方
- 『鳴潮』をこれからプレイすべきか迷っている方
『鳴潮』とは?
『鳴潮』は中国のゲーム会社「KURO GAMES」により開発・運営されているスマート向けRPG作品です。
2024年5月23日にサービスを開始し、今まさに話題沸騰中のタイトルになります。
簡単なゲームの概要を説明すると、オープンワールドのアクションRPGで、複数のキャラを切り替えながら戦うアクションが魅力の作品になります。一言でいえば、原神より遊びやすくパワーアップした作品になります。
良くも悪くも原神をベースにしているため、比較対象が原神になってしまうものの、劣らない魅力を持つ作品になっていました。特にアクション面に関してはより爽快なものになっていていました。
そんなを『鳴潮』これから遊ぶ、もしくは遊ぼうか迷っている人のために個人的な『鳴潮』という作品の評価やどんな人にオススメなのか話していきたいと思います。
良いところ
その1:グラフィックとムービーシーン

まずグラフィックがすごいです。
近年のスマホゲーは原神を始めとして、すごいグラフィックの作品が増えてきていますが、それらをさらに一段階上回るグラフィックになっていました。特にアクション部分は、細やかな動きまで描かれており、CSゲームに劣らないどころか、CSのAAAタイトルとも勝負できるレベルだと思っています。

特にグラフィックの強みを活かしていたのがムービーシーンで、これがまた迫力のあるものになっていて、際こまれることで作品に没入感を生み出していました。オープンワールドとしてマップもすごい広いうえ、このクオリティで現在12G程度しかとっていないので、技術力の進化には正直驚かされます。
こういった技術的な部分でいうと、ホヨバースしかり、中国の勢いはすごいですね…
その2:爽快なアクションの魅力

本作における一番の強みがアクション面の部分になります。
こちらも基本は原神をベースにしており、原神から変化した部分を中心にお伝えしていきます。
本作のアクションは通常攻撃と通常攻撃の長押しによって出すことができる強攻撃、キャラごとに出すことができるスキルとクールタイムは長い代わりに、効果と演出が大きくなる必殺技の4種類があります。特に必殺技はド派手な演出を伴う大技を出すことができます。システム自体は独自性が強いわけではないですが、操作性やコンボ拡張性が原神以上に用意されており、より爽快なアクションを楽しむことができます。
また、本作にはジャスト回避があり、敵の攻撃に合わせて回避を押すことができれば、逆にカウンターにつなげることができ、大きくこちらのチャンスになります。アクションに関してはコンシューマ顔負けのものになっており、これだけクオリティの高いアクションゲームはなかなかありません。
何より爽快さは突きつけている印象で、注目してほしいポイントになります。

その上で、これが全てのキャラに用意されているのもすごい部分です。
各キャラの個性も強いですし、簡単に入手できる★4のキャラでも必殺技のカットシーンもありますし、それぞれに戦い方が用意されていて、ちゃんと第一線で戦えるようになっています。
実際に筆者も★4キャラである「丹瑾(タンキン)」をメインで使っていました。このキャラ自傷アタッカーになっていて、こんなに個性が強いキャラ★4にいる点驚きでした。スマホのアクションゲームとしてみるとこれ以上ないくらいやれることをやっている作品でアクションゲーム好きであればぜひおすすめしたいです。
その上、ガチャ券もかなり大量に配ってくれるうえ、初心者は確定で★5が引けるなど、かなり無課金にも優しい作品になっており、無料ゲーだから遠のいている方にも触れていただきたいです。
その3:遊びやすいシステムと分かりやすいUI
スタミナと壁登り

本作には原神と同じく壁登り要素があるのですが、これに関しても非常に使いやすくなっていました。
原神にはスタミナがあり、これをダッシュや壁登りで使用します。
しかし、原神ほど広いオープンワールドだと、移動する時間も長いため、ダッシュをすると常にスタミナを使う点は、特に序盤においてストレスになっていた部分でもありました。同じように壁登りについても、ゆっくりと登っていくことしかできず、探索の快適さに欠ける部分はあったかもしれません。
しかし、本作ではそれらが改善されています。
ダッシュについては戦闘中以外ではスタミナを消費せず、壁登りについては、ダッシュをしながら壁を上ることでウォールランになるという仕様になっていました。これにより、原神で探索のストレスになっていた部分が大きく改善され、遊びやすくなっていました。
特にウィールランについては如実に壁登りを進化させたものになっており、非常に画期的に感じました。
パッドでも遊びやすい

細かい部分ですが、パッド勢の筆者としてはありがたい部分でした。
原神だとパッドで遊ぶと、変なカメラ補正がかかり操作に違和感を感じてしまったり、そもそもボタン配置がおかしい、ロックオン機能がないなど、遊びづらい部分は散見されていました。あくまでスマホやキーマウで遊ぶことを前提としている印象でした。
しかし、『鳴潮』はこの点がしっかりしていて、原神にはなかったロックオンが機能があります。ロックオンってなくても遊べはするのですが、あったほうが遊びやすいことは間違いないですねよね。
他の部分でもこういった細やかな気遣いが多く、その積み重ねが原神より遊びやすいと感じる要因なのかもしれません。
気になったところ
ストーリーが良く分からない

本作の一番の問題点はここにあると思っています。
物語や非常に難解なうえ、世界観として中国をベースにしているため、序盤から漢字の専門用語のオンパレードになります。最初から置いてきぼりの印象は強く、何よりキャラに愛着が持てませんでした。ムービーシーンのクオリティが高いため、随所に引き込まれるシーンはあるものの、あくまで雰囲気を楽しむというレベルに収まっている印象です。
後半部分は面白くなってくる部分もあるのですが、これはかなりもったいない部分だと感じています。イベントシーンにも力入れているので、もう少し分かりやすくしてくれても良かったのではと思ってしまいます。
アクションゲームとしては非常にクオリティが高く、アクションゲーム好きにはぜひおすすめしたい作品ですが、ゲームに何よりストーリーの面白さを求めるという人には正直おススメしづらいです。
この点が本作が原神より優れていると言えない部分になっており、一考が必要そうです。
原神の枠を超えない

本作を遊んでいて感じるのが、原神に酷似している点で、ここまでの紹介の中に「原神と比べて、良くなった」という文言が多くあったと思います。もしかしたら知らない方もいるかもしれないので説明しておくと、本作の開発会社は「KUROGAMES」は原神の開発会社である「miHoYo」とは全くの別会社になります。同じ開発会社の作品であればシリーズものとして、文句はないのですが、さすがにここまで似ているとどうなのかという気持ちになってしまいます。
正直、ゲーム性としての部分で見れば、スマホのオープンワールドRPGで、バトルシステムや探索要素が酷似してしまうというのは仕方がないと思っていますし、良いゲーム要素を取り入れるのは決して悪いことではありません。ただ本作の場合、ゲーム性もかなり似ているうえで、UIや課金要素などにおいても原神やスターレイルといった作品を彷彿とさせるものになっています。
例えば先駆ラジオは日々の任務をこなすことで、アイテムがもらえるシステムです。
このシステム自体は似たようなシステムが多くのゲームにありますが、UIがほぼ一緒で、上限のレベル、なんなら課金の金額まで同じというどうなのでしょう。
本作に限らず、中国のゲームにはこのあたりを割り切って完全に同じにしてくる傾向があり、安易にパクリとは言いたくない気持ちはあるものの、日本人の感覚としては一部で一線を越えている部分もあると感じています。
総評:アクションの魅力はすごいが、癖が強く人を選ぶ作品

いかがでしょうか。今回は『鳴潮』の評価・レビューをお届けしました。
結論から言うと、スマホゲームはもちろん、CSゲームで見てもトップクラスのアクションの魅力を持つ作品で、ジャスト回避とキャラの切り替えによってコンボをつないでいく面白さは必見です。アクションゲーム好きであれば、楽しめること間違いなしで作品になっていました。一方で、漢字の専門用語が乱発する物語の序盤はどうしても説明不足でついていけない側面が強く、後半では面白くなってくるとはいえ、ストーリーに関しては非常に癖が強いと感じました。
間違いなくスマホゲームで見れば、現状トップクラスのクオリティを持つ作品ではあるものの、どうしても人を選ぶ作品だと感じています。幸い無料ゲームになりますので、スマホやPCで一度プレイしてみてはいかがでしょうか。