【エクスアストリス】クリアレビュー・評価|高難易度の買い切りスマホゲーム!? スマホで本格バトルを楽しみたい方にオススメの作品

レビュー
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今回は『エクスアストリス』のクリア後の評価・感想・レビューになります。

この記事では本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
気になる方は購入の参考にしてみてください。

※シナリオのネタバレはできる限りしないようにしていますが、気になる方は注意を

この記事はこんな人にオススメ!
  • 『エクスアストリス』に興味がある人
  • 『エクスアストリス』の評価・感想が知りたい人
  • 『エクスアストリス』の購入を検討されている方
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1.『エクスアストリス』とは?

エクスアストリス』は2024年2月27日に『アークナイツ』などを手掛ける開発会社である Hypergryphにより発売されたRPG作品です。

本作の一番の特徴は完全買い切り方のスマホゲームであることです。
ガチャなどの課金要素は一切なしで、価格は1500円。CSのRPGゲームのようにフィールドを探索し、敵を倒しながら物語を進めてくコマンドバトルのゲーム性になっており、20時間程度でエンディングまでたどり着きます。

まさに、新たなスマホゲームの形を作ることに挑戦した本作ですが、非常に完成度が高く、アークナイツの会社らしいゲーム性の高さも感じられ、買い切り型のスマホゲームとして、クオリティの高さをみせつけられました。

その反面で、クオリティの高さの割には、売り上げや話題性につながっていない側面もあり、あくまでアークナイツユーザーや一部の配信者から知った人の中にとどまっているようにも感じます。今回はそんな本作の魅力と買い切り型スマホゲームとしての挑戦はどうだったのかについて語っていきたいと思います。

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2.『エクスアストリス』の魅力

その1:従来のスマホゲームとは違う買い切り型のゲーム性

まず一点覚えておいていただきたいのが、本作は買い切り型のスマホゲームになるため、既存のスマホゲームとは進め方が大きく異なる点です。

買い切り型で課金要素も一切ないため、プレイヤーの目的は基本的にストーリークリアになっています。広大なフィールドを探索し、目的地に到着することで、イベントやムービーが進んでいき、その合間で戦闘を行うイメージです。従来のスマホゲームよりかは『FF』や『ペルソナ』といったコンシューマーのRPG作品のゲーム性になっています。

プレイヤーはメインクエストとサブクエストをクリアしながら、物語を進めていくことになり、このように任意でセーブやロードも行うことができます。これらはコンシューマーのRPG作品では当たり前のことでしたが、スマホゲームとしてこれらのシステムを採用するのは非常に斬新で、挑戦的だと感じました。

その2:美麗なグラフィックで描かれる作りこまれた世界と物語

本作は主人公である雁(イェン)は地球から未知の惑星アリンドを調査しにやってきた調査員で、この惑星に住む人々と交流を深めながら、この世界の謎に迫っていくという物語になっています。

まず、目に入るのがそのグラフィックだと思います。
動く列車の中を逆行して歩いていく冒頭シーンは印象的で、列車の窓から外の風景を見ながら進んでいく体験は臨場感があり、良かったです。

PVを見ていただければわかる通り、ムービーシーンに関しても非常にクオリティが高いですし、世界が非常にきれいに描かれており、探索しているだけでもかなり余韻に浸れるものになっていました。これがスマホゲームであることは素直に驚くところです。

その3:簡単操作ながら奥が深いコマンドバトル

本作のバトルはワンタップで操作できる簡単操作のコマンドバトルになっています。

操作キャラは3人でキャラのアイコンをタップすることでSPを消費し攻撃を行います。

攻撃を行うと、敵の体制地を削ることができ、これを削ると一定時間チャンスタイムに入り、その間はSP消費を気にせず殴り続けることできます。

使うスキルのカスタマイズやド派手なアルティメットを討つことが出来て爽快です。

ジャストパリィとジャスト回避

敵のターンの際、敵の攻撃合わせて、左のボタンをタイミングよくタップすることで、ジャスト回避・ジャストパリィを行います。これを成功させるとダメージを無効化できるという仕様になっており、いかにタイミングよく回避やパリィを成功させるかというのが、一番重要なバトルシステムになっています。

敵によっては連続で攻撃も行ってくるため、その際はそれに合わせて連続で回避やパリィを行います。終盤の敵はこの操作が非常に難しくなるものの、歯ごたえがあり、ボスを倒せた時の達成感はすごいです。何よりスマホゲームに合わせた簡単操作でここまで本格的なバトルが楽しめるというのはすごいと感じました。

戦闘システムについてはこちらで詳しく語られているのでチェックしてみてください。

その4:クリアまで20時間程度遊べるボリュームとコスパ

加えて、クリアまで20時間程度のボリュームになっており、価格は1500円です。

フルプライスのコンシューマーゲームに慣れている筆者からすると、とてもコスパが良い作品だと感じています。またそれ以上にスマホのソーシャルゲームの10連ガチャの相場が3000円程度あることも踏まえると、大金をつぎ込むことが当たり前になっている現在のスマホゲーム在り方を問うような作品にもなっており、本作の挑戦が与える影響は今後のスマホゲームの形にも影響していくかもしれません。

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3.気になったところ

本作は全体的にクオリティが高い作品だと感じており、1500円という価格も相まって、個人的な満足度は非常に高いです。しかしながら、不満点もないわけではなく、人を選ぶ作品だとも考えています。

その1:ストーリーが良く分からない

筆者はRPGにおいてストーリーの面白さを求めるタイプで、本作ほど作りこまれた世界観の作品にも、もちろんストーリーの面白さという面で大きな期待をしていました。

しかしながら、本作のストーリーは正直、よく分からなかったです。
つまらないというよりかは、筆者には読み取ることができず、ついていけなくなってしまった側面が強いです。筆者はサクサクストーリーを進めていくタイプであり、その点も影響しているとは思うのですが、そうなってしまった要因としては以下のものが挙げられます。

世界観やストーリーが非常に難解

まず世界観が難解で、専門用語が非常に多いです。

こちらの公式PVを見ても分かる通り、世界観が作りこまれており、それが本作の魅力になっているのは間違いないのですが、次々出てくる専門用語の数々に徐々についていけなくなる側面は強いと感じています。

ファミ通さんの記事であらかじめ知っておくと物語についていきやすい用語を抑えている記事もあるので、プレイする前に事前知識としてこれらを抑えておくのがオススメです。

『エクスアストリス』これを知ればより深く物語を楽しめる! 押さえておきたい用語解説。序盤から登場する重要なキーワードをピックアップ | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com
2024年2月27日に発売されたiOS・Android用アプリゲーム『エクスアストリス』の用語解説。メインストーリー序盤から登場する重要なキーワードをピックアップして紹介していく。

 単純に説明不足

アーカイブを見れば理解できるものも多いが、途中からめんどくさくなってしまった。

基本的にはメインストーリ上でその難解な世界観や物語については多く語られることはありません。

全体的に説明不足な面もあると感じていて、特に取り上げたいのはサブキャラたちの扱いです。本作では多くのキャラが登場しますが、主人公である雁(イェン)とVi³(ヴィー)の以外のキャラの深堀が少なかったと感じています。

一緒に行動する仲間キャラや敵キャラについても、なんとなくの関係性は読み取れるものの、正直愛着が湧かず、ストーリーの展開に感情移入できていませんでした。一緒に行動していた仲間キャラに至っては最後まで、「こいつ誰なんだろう…」と感じながら進めていました。

一応、アーカイブの造りが丁寧で、その説明を補うものになっている側面はあるものの、全てのアーカイブを丁寧に読む人は少ないかもしれません。

翻訳が怪しい

唐突に用語が登場することがあり、理解が追い付かないことも多い

本作は翻訳が怪しい箇所が散見され、難解な物語をさらに難しくしていると感じています。

一つの文章で見ればそこまで違和感はないですし、声優さんのボイスもあるためある程度状況を理解することはできます。しかし、元々非常に難解な物語である部分も踏まえると、「つまり何を言っているの?」と感じてしまう部分は多かったです。

これらの点により、筆者はよく分かってないけど雰囲気を楽しむという流れになってしまいました。これからプレイするユーザーの方もがっつりストーリーを楽しむというよりかは、気楽に進めてみるのが良いかと思います。

その2:戦闘の難しさ

前述したように本作の戦闘は難しいです。

個人的には歯ごたえがあり、面白さを生み出していたとは感じていますし、何回も死にながら、タイミングを掴み、攻略の糸口を探していく体験自体は非常に良かったです。ただ、下手なアクションゲームより、ずっと画面に集中する必要があり、その点は人を選ぶ要素になるのは間違いありません。

スマホゲーは「手軽さ」という部分が重要視される傾向にあり、ある程度放置しても楽しさを感じられるゲームが主流になっている中、「超本格的な買い切りゲー」の挑戦はとても斬新である反面、あまりにも奇抜である印象は否めません。

4.まとめ

いかがだったでしょうか。今回は『エクスアストリス』の評価・レビューをお届けしました。

本作はスマホゲームとしては珍しい買い切り型の形態で売り出された作品で、本格的なバトルが魅力の作品になっていました。今までにも買い切り型のスマホゲームというのは存在自体していましたが、あくまで少数派であり、そのラインナップは無料ゲームに比べると到底及びませんでした。ゲーム会社が新たにスマホゲームを作ろうとしても、基本的には無料のソーシャルゲームをベースにして考えていくはずです。

そんな中での本作の挑戦は課金が当たり前で10連ガチャ3000円程度が相場のスマホゲームにおいて「こういう形もある」と示したのは非常に大きいものだったと感じていますし、今後のスマホゲームの売り方に大きな影響を与える作品となったかもしれません。

少しでも気になった方は是非ご自身の手でプレイしてみてはいかがでしょうか。