【グノーシア】クリアレビュー・評価|人狼を繰り返しながらループする世界の謎に迫る新感覚のADV

レビュー
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こんにちは。ヤマザキです。

今回は『グノーシア』のクリア後の評価・感想・レビューになります。

この記事では本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
気になる方は購入の参考にしてみてください。

※シナリオのネタバレはできる限りしないようにしていますが、気になる方は注意を

この記事はこんな人にオススメ!
  • グノーシア』の購入を検討している人
  • グノーシア』の評価・感想が知りたい人
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はじめに

グノーシア』は2019年6月20日にPlayStation Vita用ソフトとして配信開始され、その後switch・ps4・ps5・steamに移植された作品です。

宇宙船内に紛れ込んだ敵「グノーシア」を見つけ排除する人狼をベースにしたゲーム体験が特徴の作品で、当初売り出されたころは無名だったにも関わらず、今では隠れた名作としてそれなりに名の知れた作品になりました。

人狼とループという体験が見事に組み合わさり、落とし込まれており、何よりも斬新でした。
シナリオの展開には衝撃的で、特に終盤は見入ってプレイしてしまいました。
そんな、全ゲーマーに知ってほしい『グノーシア』の魅力を語っていきます。

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ゲーム概要

ストーリー

舞台は漂流する宇宙船の船内に人間襲う未知の敵「グノーシア」が紛れ込んでしまいました。
グノーシアは毎晩一人ずつ人を消滅させてしまいます。
乗員たちは誰が敵か分からない状況の中、話し合いで最も疑わしい人物からコールドスリープさせることでグノーシアの排除を試みることに…

プレイヤーは主人公を操作し、乗員の一員になってゲームに参加します。
しかし、主人公とセツという女性は時間をループしており、例えグノーシアを突き止めても、話し合いの初日に戻り、新たな役割でゲームが繰り返されます。
ループを繰り返す中で人間を襲うグノーシアとは何なのか、なぜ二人はループしているのか、その真相に迫る物語になっています。

本作の特徴

基本的なゲーム性は人狼と同じ

基本的なゲームの流れとしては「話し合い→投票→自由時間」を繰り返すことになります。
グノーシアを全員排除できれば人間側の勝利、過半数をグノーシアで占めることができればグノーシア側の勝利になります。

ルールとしては基本的に人狼を踏襲しています。
役職も複数あり、「毎晩一人づつグノーシアか否か判定できるエンジニア」「前の議論でコールドスリープさせた人間がグノーシアであったか判定できるドクター」などこちらも多くは人狼と同じ内容になっています。
場合によってはプレイヤーがグノーシアになることもあり、状況に合わせた立ち回りが求められます。

話し合いで得た情報をもとに投票が行われます。
対人戦ではないため、駆け引きこそ薄いですが、情報をもとに推察していく楽しさは本作でも味わえるでしょう。

好感度やステータスといった独自仕様が勝敗を左右する

本作にはステータスや好感度という概念があります。

ステータスは上げることで、自分が疑われにくくなったり、グノーシアに狙われなくなるなどの効果や特殊なコマンドを入手することができ、自分の意図する方向へゲームをコントロールしやすくなっていきます。
またこのスタータスは他NPCにもそれぞれ設定されており、各キャラの個性を生み出すことに成功していました。

好感度は上げるとそのキャラがプレイヤーに味方してくることが多くなったり、物語の謎のヒントが得られる場合もあり、自由時間の交流というのも大きな要素になっています。

ループしながらシナリオの手がかりを集めていく

本作はただcomと人狼をするゲームではありません。
人狼を繰り返し、シナリオの手掛かりとなる情報を集めていくことで状況を推察し、特定条件に達するとエンディングに進みます。

この人狼を繰り返しながらプレイヤー自身が試行錯誤をし続けることがクリアにつながるゲーム性は非常に斬新で、クリアしたときの余韻がすごいと思います。

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評価点・良いところ

その1:繰り返すことでプレイヤー自身で物語を進める唯一無二のゲーム体験

本作の一番のすごさは何といってもそのゲーム性にあると思います。
ループもののシナリオ自体はそこまで珍しいものではありませんが、今までものはあくまでシナリオが主軸にありました。
「シュタインズ・ゲート」でも「ひぐらしのなく頃に」でもあくまでプレイヤーは読み手で、ループしているキャラの体験を追体験しているにすぎませんでした。

しかし本作では人狼というものと組み合わせることで、何度も試行錯誤しながらループする体験をゲームとしてプレイヤー自身に行わせることができています。
これが非常に斬新でいて、本作でしかできない体験を生み出しているのです。

その発想と組み込み方は圧巻の一言です。
実際本作はクリアまでに最低でも100周はかかるといわれており、筆者は130周でクリアしました。
筆者はところどころ調べてしまったので、一切情報を見ないと200周以上かかるかもしれません。
プレイヤー自身がループしながら謎を解明していく体験が味わいたい方は必見です。

その2:衝撃の展開と目が離せないエンディングがすごい

シナリオの引き込方も非常に魅力的でした。
グノーシアとループする世界の謎に迫る展開は非常に見ごたえがあって良かったです。

特にループ要素を活かした衝撃展開は非常に印象的でした。
基本的に同じ展開を繰り返しているからこそ、イレギュラーな出来事が発生した時の「あれ?何か様子がおかしいぞ」という何が起こるのか期待してしまうわくわくは大きいですし、その後に待ち受けるイベントも衝撃的なものが多かったです。

そういった一つ一つのイベントがつながって、最終的に一つの物語として謎が解けたときの感動は間違いなく本作の魅力になっていると思います。

その3:独特な絵柄で描かれる個性豊かなキャラたちの魅力

また本作の魅力を語るうえで触れておきたいのがその独特な絵柄で描かれるキャラ達でしょう。

絵柄は見ての通り非常に独創的で、良くも悪くも癖が強いものになっています
最初は少し、受け入れられない人もいるかもしれませんが、プレイしていくと「この絵柄だから良い」と感じると思います。

その独特な絵柄で描かれるキャラの性格に関しても非常に癖が強いです。
こちらも丁寧に深堀されるため、それぞれのキャラに愛着が湧きますし、中には「えっ…」と言葉を失う衝撃な真実も隠されていたりします。

それぞれのキャラとの交流を深めるということ自体にも面白さがあることを覚えておいていただきたいです。

問題点・気になったところ

その1:繰り返しのゲーム性が合うか

本作はループという体験に焦点が当てられているため、同じ人狼ゲームを繰り返しし続ける必要があります。
前述した通り、その唯一無二の体験と斬新さは目を見張るものがあります。

しかしながら合わない人もいるのではないかとも思います。
というのも同じメンバーによる人狼を最低でも100回以上繰り返す必要があり、人狼ゲーム自体それなりに面白いとはいえ、飽きてしまう気持ちもありました。

もちろん繰り返していく中で些細な変化や突発的に発生したイベントの衝撃や感動を楽しめる方は全く問題ないですし、ゲーム自体の問題点ではないと思います。
自分に合うゲームか考えるうえで一つの懸念として留意しておいていただきたいです。

その2:手動のタイミングでセーブができない

本作はオートセーブ機能のみでプレイヤーの任意のタイミングでセーブを行うことはできません
おそらくこれに関しては意図的にそうしているものだと考えられるですが、個人的にはめんどくさかった…

本作は繰り返し何度もループしながら手がかりを探していく体験に軸が置かれているからこそ、手動でセーブ&ロードをされるとその体験に反してしまうという考え方なのだと思います。
そのため、例えイベントのフラグが立った状態で逃したとしてもまたループしてその分岐を再度見つけることが求められているように感じます。

この意図は十分に理解できますし、面白い試みだと思います。
しかし、個人的には理解できてもストレスを感じた部分ではありました。

その他知っておいてほしいこと

定価2750円。比較的安価でゲームを体験できる

本作はフルプライスの作品ではなく、switchダウンロード版の定価は2750円
筆者はswitchのセール時購入したので、30%オフの1925円で買うことができました。

非常にコスパの良い作品で、「ちょっとお金がない…」という方にも手を伸ばしやすい価格設定になっています。

人狼を知らなくても楽しめるか

全く問題ありません。
かなり丁寧に説明してくれるため、現時点で全く人狼を知らなくても問題なくプレイできます。

むしろ人狼を知らない人にこそ、ルールを覚えるついでにプレイしてほしい作品と言えます。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は『グノーシア』の評価・感想・レビューをお届けしました。

本作は人狼を一人用のゲーム改造したものを軸にしつつ、何度も繰り返していくループという要素をうまく取り込んだ革新的な作品になっていました。他に似たゲームを持たないような唯一無二の体験ができる作品でありつつも、価格のコスパも良く個人的には大満足の作品でした。
斬新なゲーム性と衝撃的なストーリーを体験したい方はぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。

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