こんにちは。ヤマザキです。
今回は『テイルズ オブ アライズ』のクリア後の評価・感想・レビューになります。
2023年11月9日に大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』の発売も控えている本作ですが、DLCをプレイする前に本作の何が面白かったのかについて振り返ってみたいと思います。
この記事では本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
気になる方は購入の参考にしてみてください。
※シナリオのネタバレはできる限りしないようにしていますが、気になる方は注意を
- 大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』を機に購入を考えている方
- 『テイルズ オブ アライズ』の評価が気になる方
『テイルズ オブ アライズ』の基本情報
タイトル | テイルズオブアライズ |
ジャンル | アクションRPG |
発売日 | 2021年9月9日(本編) 2023年11月9日(大型追加DLC) |
発売元 | バンダイナムコエンターテインメント |
クリア時間 | 50時間程度(ストーリクリアまで) |
採点 | 89点 |
はじめに
本作は2021年9月9日にバンダイナムコエンターテインメントより発売されたアクションRPG。
本作を一言で表すのであれば、「非常に完成度の高い王道RPGでシリーズの復活を感じさせてくれる作品」と言えます。
テイルズシリーズの最新作ということもあり、当時はかなり盛り上がっていた印象もありますが、実のところ本作発売前までのテイルズシリーズは今ほど人気だった印象はなく、どうしてもシリーズとしての人気が低迷し始めていたようにも感じていました。なぜ人気が低迷してしまったのかについては割愛しますが、正直本作については期待と同時に不安も感じていたのは事実でした。
しかし、蓋を開けてみるとJRPGとして隙がない圧倒的な完成度で、正直びっくりしてしまいました。
シリーズ初の大型DLCも控える中、本作の評価をまとめてみたいと思います。
評価点
その1:まさに王道。分かりやすく感情移入できるシナリオ
支配された世界を解放していく王道展開のシナリオ
やはり一番に取り上げたいのはそのシナリオ面。
物語はダナとレナという二つの星が存在する世界。
ダナは数百年前からレナに隷属を強いられている世界で、ダナの青年「アルフェン」とレナの少女「シオン」が出会うところから始まります。
物語の展開は大まかにこの二人が各国を回りながらレナの隷属から解放していくというものになっています。それぞれの国には領主がいて、その領主を倒し、支配から解放するという流れです。
なんといっても物語の展開が非常に分かりやすく感情移入がしやすいです。
奴隷のように虐げられている人々を見て、主人公の視点で同情し、自分勝手な悪役を倒していく構造はまさに古きより王道RPGという感じでした。
近年の作品は良くも悪くも志向を凝らした作品が多いので、ここまで王道だと逆に新鮮な気持ちでプレイできました。
実のところRPGにおいて「感情移入できるか」って非常に大事なポイントだと思っています。
この部分は作品における没入感という部分にもつながりますし、主人公を操作してシナリオを体験するというRPGのジャンル上切っても切り離せない部分ですよね。
支配する側とされる側、その対立と人々の感情が丁寧に表現されている
また本作は支配されている側と支配している側の関係を丁寧に描いているのも特徴の1つです。
これまでの作品の中でも、支配されている世界を解放するという流れはあったかもしれません。
しかしながら本作では支配している側が魔王とか魔物といった完全な悪役ではなく、レナという別の星に住む人々なんですよね。
たとえ支配から解放したとして、今後はダナがレナを支配して終わるなんてわけにはいかないですし、パーティメンバーにもレナのメンバーがいたりするからこそ、それぞれの星の人々の考えや感情が丁寧に描かれていきます。
かなり王道な展開ながらもしっかりと深いテーマを盛り込んできたのは一つの見どころと言えるかもしれませんね。
魅力的なキャラたちとその関係性に注目!
もちろん本作のキャラたちも非常に魅力的でした。
主人子のアルフェンは痛覚を失っており、序盤は仮面をかぶった状態で出てくるキャラ。
性格は正義感が強くまっすぐな性格で常にパーティメンバーを引っ張て行くような姿勢が見られる好青年です。テイルズシリーズのキャラって癖が強すぎて好きになれないキャラもいたので、オーソドックスな主人公の立ち回りをしてくれるところは好きでした。
彼を中心の人間関係に注目したいところです。
最初に仲間になるシオンは触れた人に激痛を与える荊という呪いを持つ少女。
呪いの特性上「他者に触れることができない」ため、心に孤独を抱えています。
そのため他者に対して冷たい態度をとる傾向に…
そんな彼女がアルフェンや仲間たちとの接する中で同心境が変化していくのか注目です。
他のキャラたちもかなり魅力的なキャラが多く、実際にプレイして確かめてもらいたいです。
その2:よりド派手に! それでいて洗練された戦闘
カスタマイズした術技で戦うアクション
テイルズシリーズの戦闘と言えば自分なりにセットした術技の組み合わせで戦っていくものですが、本作でもこれまでのシリーズのそういった面白さは再現されています。
本作の戦闘はかなりアクション要素が強めな印象で、R1で通常攻撃、□△〇ボタンでセットした術技を繰り出すというものになっています。
その際にAGを消費し、AGをうまく管理しながら戦闘を進めていく要素も健在で、面白いです。
前作と違い、本作ではR1で通常攻撃も存在するため、戦闘システムが良く分からない初心者にも親切になったように感じ、ここは良いポイントですね。
キャラごとに違った立ち回りができるのも特徴で、炎の剣を使い自身のHP消費と引き換えに威力の高い技が出せる近接型のアルフェンに、銃を使った遠距離攻撃が主体で回復魔法が強いシオンなど型が違うキャラが複数います。
それぞれ全く違った立ち回りが再現されていて、自身のスタイルに合ったキャラで戦う楽しさも本作の魅力と言えるでしょう。
また、シリーズお馴染みの作戦要素や豊富なスキルパネルによる強化など戦いの幅を広げられる要素も豊富ですよ!
秘奥義・ブーストアタックなど、ド派手な必殺技
戦闘の魅力として簡単にド派手な必殺技が出せる点は欠かすことができません。
「ブーストストライク」は弱らせた敵に対して、連携必殺技を繰り出すというものですが、これがかなりかっこいいです。
戦闘中、十字ボタンが強調表示される場面があり、ボタンを押すと選ばれた2人のキャラによる必殺技が出されます。なんといっても操作が簡単なのが良いところ。
秘奥義は歴代の作品でもそうでしたが、最初はなかなか繰り出せないといったことも多いです、私も前作をプレイしていたことはなかなかド派手な必殺技が出せず、モヤモヤしていた記憶があります。
それに対し、「ブーストストライク」は操作が簡単なので、初心者でも出せそうで良いですね。
また、秘奥義に関してはダメージを受けたり、ジャスト会費を成功させることで「オーバーリミッツ」という状態になり、その状態で複数のボタンを長押しすることで発動できます。
相変わらずのド派手な演出で必殺技を放つことができます。何度やってもワクワクしてしまう部分でした。その快感を体験してみてほしいです。
その3:圧倒的なグラフィックで作りこまれたフィールド
ゲームバランス的な部分ではないですが、本作におけるグラフィックのクオリティの高さは間違いなく評価の高さにつながった部分があったと考えています。
テイルズの2Dのグラフィックをうまく表現しつつ、違和感なく高い技術力で描かれており、ここは圧巻の部分です。
キャラクターはもちろん、描かれるフィールの風景は非常にきれいだった印象です。
アニメ調のキャラを3Dグラフィックでどう表現するかというのは長年の課題でしたから、ここは嬉しいポイントでした。
その4:豊富なサブイベントとやり込み要素
本作はメインストーリーのボリュームも非常に多くなっていますが、やり込み要素に関してもかなり充実していた印象です。
サブクエストの数はかなり多く、中には物語として作りこまれたものや強敵との戦闘などかなりやりごたえがあるものもありました。
サブクエストにもつながる話ですが豊富スキルパネルを埋めたり、強い武器を集めたり、そういったキャラの強化を楽しむのも良いでしょう。
ちなみにDLCでは前作のやり込み要素に応じて引継ぎの際にボーナスが発生するみたいです。
クリア・サブクエスト・レベル100、それぞれでボーナスがあるみたいなので、DLCに向けてやり込んでみるのもありですね!
不満点・問題点
CPのバランスがいびつ
個人的には本作一番の不満点でした。
本作では回復するためにCPを消費を消費するシステムになっていて、特定の休憩ポイントやアイテムで回復できます。このCPのバランスがかなりいびつに感じました。
理由をあげると…
CP周りにストレスが大きい理由
1.消費が激しく枯渇しやすい
2.CPを回復できるポイントが少ないため、レベル上げもしづらい
3.マップの構造上、休憩ポイントになかなか戻れない
という3つの要素に原因がありました。
そのためボス戦ではCPが尽きてしまい、アイテムゲーになっていまいます。
CPに余裕を持つためにレベル上げをしっかりしていくにしてもボス前にCPを回復できるポイントがなく一度ボスまで進めたダンジョンを出てレベル上げしなければならない状態です。
そしてさらに、アイテムの金額の設定が高く、常に金欠になります。
このようにCP周りのいびつさは大きなストレスになっていたことは間違いないです。
この状態で、CPを消費したマップアクションは何の嫌がらせかと..
その他雑記
大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について
2023年11月9日に大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』が発売されます。
本DLCは「テイルズ オブ アライズ」のエンディング後の物語を描くものになっています。
プレイ時間は20時間ほどの大ボリュームになっていて、本編とセットになったパッケージも発売されるみたいです。気になった方は購入を検討してみてくださいね。
本編+DLCのセットはこちら
総評:
いかがだったでしょうか。今回は『テイルズ オブ アライズ』の評価・感想・レビューをお届けしました。
本作はRPGの原点に立ち替わり、王道RPGとしてのテイルズを作り上げた作品で、低迷気味だったシリーズの復活を感じさせてくれる作品になっていました。
今までの作品と比較したときの斬新さこそないものの、ここまでテイルズらしさを突き詰めてくれた点は評価できるポイントではないでしょうか。
誰にでもお勧めできるようなバランスの良い作品になっていて、近年のRPGの最高峰の完成度であることは間違いありません。
シリーズ初の大型DLCの発売も決定したことですし、このタイミングで1から遊んでみるのも良いかもしれませんよ!
本編のリンクはこちら(DLC 付属なし)
テイルズシリーズの記事はこちら