こんにちは。ヤマザキです。
今回は『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』のクリア後の評価・感想・レビューになります。
シリーズ2作目の本作の舞台は修学旅行。南国の島「ジャバウォック島」での脱出をかけたコロシアイが幕を開けます。
シリーズ最高傑作との呼び声の高い本作ですが、期待を裏切らない面白さになっていました!
この記事では本作の良いところや気になったところなど率直なレビューをお届けします。
気になる方は購入の参考にしてみてください。
※シナリオのネタバレはできる限りしないようにしていますが、気になる方は注意を
- ダンガンロンパシリーズに興味がある人
- 『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』の評価・感想が知りたい人
- これからダンガンロンパを遊ぼうとしている人
『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』の概要
タイトル | スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園 |
ジャンル | 推理アドベンチャーゲーム |
発売日 | 2012年7月26日 |
発売元 | スパイク・チュンソフト |
クリア時間 | 30時間ほど(エンディングまで) |
採点 | 85点 |
簡単なあらすじ
青い空、白い雲…煌めく海、広がる砂浜。
ダンガンロンパ1・2 Reload公式サイトより
リゾート地として有名な南の島・ジャバウォック島に修学旅行で訪れた希望ヶ峰学園の生徒たちだったが、学園長の悪だくみによって島に閉じ込められてしまう。
島の脱出を条件に、生徒たちはコロシアイ、そして犯人を探し出す学級裁判を強いられる。
『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』とは

『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』は2012年7月26日にスパイク・チュンソフトより発売されたアドベンチャーゲームです。
個性的なシステムで話題になったシリーズ1作目『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』の続編でシリーズ2作目にあたります。
そんな本作ですが、前作の面白さを残しつつ、正当に進化した作品になっていました。
シリーズ2作目という立場上、前作を踏まえてどのように作るかというのは非常に難しい部分でしたし、物語的にもシステム的にも飽きさせない工夫は必要不可欠でした。
そんな中で、システム的にも着実に進化を遂げつつ、シナリオでも独自の面白さを見せることができたのは非常に大きい部分だったでしょう。
また本作がすごいのが古さを全く感じないこと。
発売から10年以上が経ったPSPのゲームにもかかわらず、全く古臭さがないんです。
古いゲームはどうしても技術面やシステム面で今プレイすると古臭さを感じてしまって、プレイするのがなかなか厳しいものが多い印象です。
しかしながら本作の場合、技術的に古さを感じにくい2Dアドベンチャーというジャンルだったことと革新的なシステムが相まって、それを全く感じないんです。正直、これをPSPで作ったことは衝撃を受けます…
まさに色褪せない名作といったところでしょうか。
前作をやってなくても楽しめる?

結論から言うと、難しいでしょう。
というのも、本作は前作と物語上は独立していますが、根幹部分の設定は引き継いでいます。
明らかに前作を意識した描写や展開がありますし、話の重大な部分に前作の内容が絡んできます。
事件が起きた後の学級裁判など、前作を知らなくても楽しめる部分もありますが、間違いなく総合的な面白さは半減してしまいます。
今からプレイする人で1をやらずに2からプレイする人はさすがにいないとは思いますが、一応気に留めて置いていただきたいです。
くれぐれもナンバリングの順番の通りに、シリーズ1作目『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』をプレイした後にプレイしてくださいね。
ダンガンロンパシリーズや関連作のレビューはこちら!



今からプレイするなら『ダンガンロンパ トリロジーパック 』がオススメ!
本作『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』は元はPSPのゲームですが、数多くの媒体で移植されたり、派生作品と一緒に売られるなど色々な形式で発売されているので、正直どれで遊ぶのが良いか分かりにくいかと思います。
ずばり筆者がオススメするのは『ダンガンロパ トリロジーパック』です。
こちらは Nintendo Switchで発売されているもので、ナンバリング3作品と番外編のミニゲームの4作品がセットになったものでこれからダンガンロンパをプレイしてみたい方にとってぴったりな内容になっています。
▪セット内容
『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 Anniversary Edition』
『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園 Anniversary Edition』
『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期 Anniversary Edition』
『ハッピーダンガンロンパS 超高校級の南国サイコロ合宿』
※ダウンロード版限定で少し値段が高くなりますが、単品でも購入できます。
PS4・PS Vitaでプレイする場合は1と2がまとまった「ダンガンロンパ1・2 Reload」でプレイしましょう。PS4・PS Vitaのみ持っている方はこちらも検討してみてください。

評価点
その1:舞台は南国の島!? 事件の真相に迫るシナリオはやはり面白い

本作においてもシナリオはやはり面白いです。
シナリオの大枠はデスゲームの黒幕と世界の謎に迫るもので、前作と同じような印象を受けるかもしれませんが、予想がつかない展開に素晴らしいです。また、本作独自の新要素に注目してほしいです。
舞台は修学旅行で訪れた南国の島「ジャバウォック島」!

本作の舞台はリゾート地で有名な南国の島「ジャバウォック島」になっています。
前作は閉鎖された屋内の空間に閉じ込められた圧迫感がありましたが、本作の舞台は島となっているため非常に開放的です。
前作の場合、その圧迫感が緊張感を生み、それもまたデスゲーム特有の魅力になっていたのは間違いないですが、どことなく陰鬱さが目立っていた部分もありました。
しかし、南国の島を舞台にしている以上、全体的な印象が明るくなっています。
何よりも前作からの比較としてこの違いは新鮮さとして映り、どういう物語が展開されるのか先がきになってしまう部分がありました。
個性豊かで魅力あふれるキャラ達

このシリーズはどれも同じことが言えるのですが、本作もキャラが非常に魅力的でした。
前作は良くも悪くもキャラが濃すぎたので、少し落ち着いた印象もありますが、インパクトはこちらも負けてませんよ!

それぞれの性格が細かい部分まで描けていたからこそ愛着が湧きます。
クリアするまでに一人は推しキャラが生まれていると思いますよ!
ちなみに本作でもえげつないほどの豪華声優陣が起用されています。
前作を踏まえた物語に注目!

本作は修学旅行という違いはあれど、閉じ込められた空間でのデスゲームを描くため、大枠では前作と同じ展開から始まります。加えて舞台も同じ希望ヶ峰学園のためどうしても最初は似たような印象を抱くかもしれません。
しかしながら本作では、前作を踏まえたうえでのシナリオ上の仕掛けや展開に魅力がつまっています。
プレイヤーの予想を裏切る展開が何度も出てきます!その先にある衝撃の結末には目が離せません。
前作では「こういうオチだったけど…」と前作を振り返りながらプレイしてみるのも楽しいかもしれませんよ。
号泣必須!ファン必見の名シーン
個人的に大好きなシーンがります。
ネットでADV史に残る名シーンというコメントを見ましたが、マジでそうかもしれない…
ちょっと感想を書いておきますね。
シナリオの重大なネタバレを含みますので、クリア前の方は回覧注意です。
その2:学級裁判は新要素追加でさらに面白く!

本作でも事件が起きた際は学級裁判が開かれます。
議論の形式で発言の矛盾を突き、謎に迫っていくゲーム体験は本作でも健在です。
学級裁判においてはいくつかの新要素が追加され、さらに面白くなっていることは間違いありません。
本作でも1つ1つの事件の謎解きの感覚が本当に面白かったです。
発言に対する賛成が可能に!

前作の学級裁判においては発言の矛盾をこちらの持っている情報(言弾)をあてていき論破していくものが基本になっていました。本作ではそれに加えて、発言に賛成する仕様が追加されました。
基本的な操作は一緒ですが、論破可能の発言がオレンジで表示されるのに対し、賛成可能の発言は青い文字で表示されます。
直感的に理解できるため、単純にゲーム性の幅が広がったように思います。
こういった仕様を追加すると、複雑化しすぎてプレイヤーが分かりづらくなってしまうことも良くありますが、この仕様はかなり分かりやすくそういった問題は感じられませんでした。
反論ショーダウン

初見ではびっくりしたのですが、本作では突然カットイン演出が入り、キャラが反論してきて本モードに突入します。内容としては1対1で討論を行うというもの。
ゲーム性としては既存の発言の矛盾を突く要素に相手の発言を切るというアクション要素を加えたものです。
これもかなり好きでした。全体の流れから1対1の討論になることでより臨場感が生まれていましたし、突然入ることとアクション要素によって基本話し合いの学級裁判にメリハリがついていました。
発言機会の少ないキャラの見せ場にもなっている点も良いですよね。
ちょっとアクションの難易度が高いのは気になりましたが…
ロジカルダイブ

こちらはスケボーに乗りながら、正しい選択肢を選んでいくというもの。
非常にアクション要素が強く、アスレチックのような感覚が強かったです。
アクション×推理というのは例えるならネプリーグのような、クイズゲームの感覚を味わうことができて、個人的には楽しむことができました。
しかしながらこちらに関しては筆者は楽しめたのですが、プレイヤーによって合う・合わないがありそうです。
筆者はレインコードを先にプレイしていたので、アクション要素を交えつつ推理していく楽しさを理解していたのですが、あらかじめアクションアドベンチャーゲームとして推理の中にアクション要素が組み込まれているレインコードと違い、本作は基本2Dのアドベンチャーゲームです。
そのため、突然別ゲーが始まる感覚も少しあり、人によっては没入感がそがれるという方もいるかも?
余談ですが、主人公の声優がコナンの高山みなみさんなので、「コナンでスケボーって…」と思ってしまいましたねー。
不満点・問題点
その1:難易度が高すぎない?答えを見ても分からない箇所がある

筆者は難易度をフツウに遊んだのですが、全体を通して難易度が高いように感じました。
特に最後のほうになると言弾が10個程度まで増えます。
さすがに多すぎないでしょうか…
また選択肢がここまで多くなってくると当てずっぽうでは正解できません。
どうしても分からない問題が出てきてしまうと思いますが、不正解でも明確なヒントをくれるわけではないので、その時はどうしようもないので攻略サイトを見る必要があります。
その上、攻略サイトで答えを見ても納得できないものもあったり…
また、議論の最中に言弾を見ることができるのですが、選択肢にある・ない関係なしにすべて表示されてしまうのも不便でした。どれが選択肢にあったか、確認する手間は単純にめんどくさい…
その2:パニックトークアクションについて

本作でも前作の「マシンガントークバトル」に当たる音ゲーが存在します。
仕様は大きくは変わりません。
筆者は前作でも感じていましたが、この音ゲーはあまり好きではないですね…
推理ゲームをしていたら、全くの別ゲーが始まるためです。
アクション×推理はうまく組み合わせることができていますが、音ゲーは特に完全に浮いてしまっているように感じます。
どうしても没入感がそがれる感覚があって、好きになれないんですよね。
その3:移動の変化の賛否:3Dの一人称視点から3人称2D視点に

小さなポイントにはなりますが、こちらも挙げて置きましょう。
本作の一部のパートにおける移動に変化が加わり、島のスポットとスポットを移動する際には2Dの横スクロールでの移動が採用されています。
前作ではどんな場所でも3Dで行く必要がありましたが、臨場感が高い反面、酔いやすく疲れてしまう部分もあったので、良い改良に思います。全体を通して移動が快適になった印象は強いです。
しかしながら、この横スクロールの移動中はどの場所を移動しているのが確認できないため、島のどの方角に進んでいるのかが分からないんです。
アイデアとしては良いのですが、もう少し調整が必要ですね…
総評:続編として、前作を踏まえた工夫が練られた名作ADV

いかがだったでしょうか。今回は『スーパーダンガンロンパ さよなら絶望学園』の評価・感想・レビューをお届けしました。
シリーズ2作目となる本作は、続編として前作を踏まえた展開が期待されましたが、見事にその期待にこたえた形になりました。
舞台が南のリゾート地「ジャバウォック島」になったことで、前作と違った明るい雰囲気や個性豊かなキャラにより展開される物語は本作独自の魅力になっていました。
推理ADV好きなら一度はプレイしてほしい名作になっていています。
何がすごいって本作がPSPで作られた10年以上前の作品であることですよね。
そりゃ未だに根強い人気のあるシリーズになりますよ…
興味のある方はぜひ1からプレイしてみてはいかがでしょうか。